なぜプリウスは、あの姿のままなのか
プリウスは、初代から5ドアのファストバックセダンというボディ形式を貫いてきた。
2011年ごろにミニバンのボディ形状をしたプリウスαも登場した(現在も販売中)が、一世代前の30系プリウスをベースとしており、TNGAを初めて導入した現行型の60系プリウスとはリンクしていない。
また、一時期ホンダのインサイトも近いボディ形状にはなったが、今ではミドルサイズセダンへと進化している。あのボディスタイルを見ればプリウスだと思うほどに、世の中によく馴染んでいる。
そのため、プリウスは、簡単にはボディ形式を変えることができないのではないだろうか。
クラウンはセダンタイプ、アルファードはミニバンタイプ、ハリアーはクロスオーバーSUV、といった、ステレオタイプ(占有感、固定観念)は、販売する側にも、購入する側にも、役に立つ部分が多い。クルマを指名買いしても、裏切られることがないからだ。
あの姿こそが「プリウス」となってしまっているため、プリウスは、ボディ形状を大きく変えてしまうと、顧客から「プリウス」として認められなくなってしまう危険さえあるのだ。プリウスは生涯、あの姿を貫いていくのではないか、と、筆者は考えている。
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