■最新版では洗練された走りが楽しめる!
●BMW 3シリーズツーリング
BMWの日本での主役は、ジャストサイズの3シリーズである。2019年早々に新型の3シリーズが導入され、9月にはワゴンの「ツーリング」を追加した。新世代プラットフォームを採用し、剛性感たっぷりのボディはさらに強靭になっている。
その結果、スポーツカーのように正確なハンドリングを身につけ、運転するのが楽しい。初期モデルでは精度に物足りなさを感じたが、最新モデルは走りの洗練度を高め、気持ちいい走りに磨きがかかった。
ツーリングもバリエーションは豊富だ。ボトムとして新たに加わった318iツーリングは軽快なハンドリングと快適性の妥協点が高く、タイヤを上手に履きこなしている。2Lの直列4気筒DOHCガソリンターボも必要にして充分な動力性能だ。もう少し余裕を、というなら上級モデルの320iを選べばいい。
また、4WDと組み合わせた2ℓの直噴ディーゼルターボはパンチのある加速を見せ、ハンドリングも落ち着いている。
刺激的な走りに加え、最先端の運転支援システムなど、革新的なソリューションも充実しているから、ドライバーだけでなく同乗者も楽しい。ワゴンとしての実力も高く、滑り止め付きのラゲッジルームや2ウェイテールゲートなどは重宝する。
■積極的な電動化で環境保全も万全!
●ボルボ V60
ボルボは早い時期からステーションワゴンを発売し、ワゴン文化をけん引。世界中でボルボの主役となっているプレミアムワゴンがV60である。現行モデルは2代目で、2018年秋に第2世代に生まれ変わった。ボディサイズは大きいが、伸びやかなシルエットはボルボらしさが全面から感じ取れる。
また、環境保全の観点から積極的に電動化に取り組み、ディーゼルの開発は打ち切った。現在の主役は2ℓの直列4気筒DOHCガソリンターボで、上級モデルはこれにスーパーチャージャーとモーターを加えた「ツインエンジン」を名乗るT6とT8だ。
フルタイム4WDと組み合わせ、2019年にはプラグインハイブリッドのボトムとなるV60T6ツインエンジンAWDモメンタムを投入し、魅力を広げている。
ターボにスーパーチャージャーの組み合わせ、そしてモーターアシストも加わっているから応答レスポンスは鋭いし、全域にわたって吹き上がりも軽やかだ。1000回転台から力強くトルクが立ち上がり、2000回転を超えるとパンチ力が増してくる。
加速はいいし、追い越しも余裕でこなす。滑るように上質な加速も特筆できるところだ。静粛性も高く、高速クルージングを得意とする。しかもハンドリングは軽やかで、ボディの大きさを意識させない。乗り心地も上質だ。もちろん、ワゴンとしての実力も一級で、かさばる荷物も一気に飲み込む。
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