緑ナンバーの新エネルギー車優遇によって増える中国の電気自動車とハイブリッド

■中国市場で日本車はトレンドに乗り遅れているイメージが先行している

2019年の上海ショーでは、コースターのFCVを今後発売することを予告していた。<br>ちなみに中国の現行コースターは4ℓV6ガソリンエンジンを搭載している
2019年の上海ショーでは、コースターのFCVを今後発売することを予告していた。
ちなみに中国の現行コースターは4ℓV6ガソリンエンジンを搭載している

 そのなかでの日本車だが、販売台数そのものは外資ではドイツ系に次ぐもの(たまに追い抜いている)となっているが、消費者の評価は抜群とはいえないようだ。まずは、世界的トレンドに乗り遅れているという面は、世界一の市場中国では、よりクローズアップされることになっている。

 その一例としては、中国車や欧州車では、デジタルディスプレイの計器盤は半ば当たり前だし、センターコンソールのディスプレイ画面は大型化競争が盛んなだけでなく、縦と横両方とも自由にレイアウトできるものまである。

 しかし、日本車はこのようなたいしたことではないものでも、トレンドに乗り遅れている印象が強い。世界一で、まだまだ伸びしろのある中国市場では、慎重さの目立つ日本車は、トレンドに乗り遅れているというイメージのほうが先行してしまっている。

 最近では「日本車は中古車で買ったほうが買い得感は高い」ということもよくいわれ、日本車は中古車で人気が高まっているとの話もある。これは日本ではアメリカ車でよくいわれる話。買い得ということはリセールバリューもけっして良くなく、値落ちが早い傾向も示していると考えられる。

 中国メーカーは、中堅以下では車両自体を自車開発していないところもある。モーターショーの会場では、それらのメーカーに開発した車両を売り込むエンジニアリング会社のブースが出展していることもある。

 自社開発していても、自社で出来ないものは、欧州エンジニアリング会社を使ったりするなど、割り切りの良さも感じる。また、欧米や日本メーカー車の研究にも熱心なようで、実車から伝わる“熱量”は日本車よりはるかに熱いものを感じる。

 市場がとにかく大きいこともあるのか、世界の大都市で日本車(とくに新車)が目に留まりにくいのが、中国の大都市の特徴のひとつ。

 世界の名だたるメーカーだけでなく、多数の中国メーカーが、常に切磋琢磨して新車販売競争を展開する中国市場では、消費者の好みの変化なども含め、そのスピード感に日本車がついていけていないのだけは確実といってもいいだろう。

【画像ギャラリー】緑ナンバーの新エネルギー車が増えた中国の街中と高速道路

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