■トヨタがEVで「出遅れている」部分とは?
ということで、ここから「出遅れている」という話になります。ご存じのとおりトヨタはパナソニックと共同出資してリチウム電池を作ろうとしている。いや、正確に書くと、すでに生産開始しているのだった。
ここで生産される電池、昨年発売されたRAV4 PHVを皮切りに、レクサスUX300e、ホンダe、マツダMX-30 EVなどにも使われてます。
共通しているのが「全て受注中止か極めて限定された台数しか作れない」という点にある。なぜか? 電池を作れないからにほかならない。
本来なら昨年から生産を開始し、2021年はフル生産に入る計画だった、らしい。現実を見るとRAV4 PHVは受注停止のまんま。ホンダeも事実上の限定販売。MX-30 EVなんか年間500台という計画だ。
いろんなルートから取材してみると、生産したセル(電池そのもの)の品質が安定せず、未だ試作品レベルの生産量しか確保できないようだ。
電池開発はパナソニックの担当のため、トヨタ側としちゃいかんともしがたい状況らしい。現在生産している極めて少量の電池は、ホンダeやMX-30 EV、スズキ向けのRAV4 PHV用で限界とか。
トヨタが使う分まで回ってこない。トヨタ優先で使わない、というあたりにトヨタの面白さを感じます。
いずれにしろトヨタはパナソニックと一緒に日の丸電池を作ることを決めた。パナソニックも一時は「トヨタと運命を共にする」くらいのことを言っていたけれど(今でも意思は変わらない?)、現状は上手く回っていない。
次なるステップは、スバルが開発しているCセグメントの電気自動車だ。これもパナソニックの電池を使う。
無事フル生産に入れたら2022年はトヨタの電気自動車元年になると思う。上手く行かないようだと海外の電池を使うという辛い判断をしなければならないかもしれません。ホンダなどは海外調達を軸に考えているようだ。
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