ハイエースの強力なライバル出現!? 日産NV300コンビは日本で販売しないのか?

■日本導入の可能性は「限りなくゼロ」

日本のNV350キャラバンは、4695×1695×1990(全長×全幅×全高mm)、ホイールベース3050mmの4ナンバーサイズ(乗用車の5ナンバーサイズと同じ規格)
日本のNV350キャラバンは、4695×1695×1990(全長×全幅×全高mm)、ホイールベース3050mmの4ナンバーサイズ(乗用車の5ナンバーサイズと同じ規格)

 新型NV300コンビのボディサイズについては、今回の発表では言及なかったが、おそらく、現行型のNV300とほぼ同サイズ、つまり4999×1956×1971(全長×全幅×全高mm)、ホイールベース3098mmになるはずだ。

 日本市場で販売されている4ナンバーサイズのNV350キャラバンは、4695×1695×1990(全長×全幅×全高mm)とひと回り小さく、キャラバンのスーパーロングボディ(最長5230mm、車幅1880mm)であっても、NV300のほうが車幅は76mmも大きい。

 ハイエースも4ナンバーサイズは、全幅1700mm以下。もし日本でこのNV300を見れば、相当大型なバンに見えるだろう。

4ナンバー(乗用車の5ナンバーサイズと同じ規格)サイズのキングオブジャパニーズバンこと、ハイエース
4ナンバー(乗用車の5ナンバーサイズと同じ規格)サイズのキングオブジャパニーズバンこと、ハイエース

 そのため、日本での使い勝手を考えると、この新型NV300コンビの日本導入は考えにくい。日本で活躍しているキャラバンやハイエースは、車幅1700mm未満におさえながらも、大量の荷物を積載し、しかも最小回転半径はコンパクトカー並(キャラバン、ハイエースとも2WDで5.0m)と、小回り性能に優れている。

 このキャラバンやハイエースのサイズ感こそが日本で商用バンとしてもっとも使い勝手のいいサイズ感であり、新型NV300コンビのおおらかな車幅は、日本市場で受け入れられることは難しいのだ。

■日本導入があるとすれば「グランエース方式」。しかし…

海外仕様のハイエースをベースに開発された新型グランエース。全長5.3m、全幅1.9m超と、アルファードよりも一回り大きな、リムジン感覚の高級ミニバンだ 
海外仕様のハイエースをベースに開発された新型グランエース。全長5.3m、全幅1.9m超と、アルファードよりも一回り大きな、リムジン感覚の高級ミニバンだ 

 新型NV300コンビが日本で販売される可能性があるとすれば、トヨタ・グランエースや海外のハイエースのように、リムジン的な高級ミニバンとして、だ。

海外向けモデルのハイエース
海外向けモデルのハイエース

 しかし、ここで大人の事情が絡んでくる。この新型NV300コンビの開発主はルノー(ルノー・トラフィックとNV300は兄弟車)。日産の意向だけでは、ガラパゴス化している日本市場だけに向けた(勝算の低い)企画なんて、通るはずもない。

 日産が「(大きなビジネスにならなくとも)トヨタに一矢報いたい」と考えても、そうは問屋が卸さないのだ。新型NV300コンビが、日本導入される可能性は、「限りなくゼロ」といえるだろう。

■なぜか海外専売モデルはカッコイイ、日産車

NV300コンビのリアフォルム。こうした海外向けの大らかなデザインは、日本でも受けそうだが…
NV300コンビのリアフォルム。こうした海外向けの大らかなデザインは、日本でも受けそうだが…

 どういうわけか、日産は海外向けのクルマのほうが、魅力的なものが多い。日本では見かけないため新鮮に見えるせいなのか、海外向けの大らかなデザインがなす効果か、街中で見かけると「カッコいい!! 出したら売れそう!!」と思うクルマがたくさんある。

 例えば、(日本の国内認証を通す手間はかかるが)100台限定、とかでもいいから、NV300コンビを日本導入すると、日本国内での日産のブランドイメージが、変わってくるかもしれない。

兄弟車、ルノー・トラフィック。ボディのラインやウインドウなどNV300コンビと同じだ
兄弟車、ルノー・トラフィック。ボディのラインやウインドウなどNV300コンビと同じだ

【画像ギャラリー】商用でも趣味人の個人利用でも受けそうなNV300コンビの内外装はこちら!

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