今後登場する可能性ゼロ!? リッター100ps超えの2L以下NAエンジン5選

■ホンダ初代シビックタイプR

EK9型シビックタイプR(1997~2001年)
EK9型シビックタイプR(1997~2001年)
1.6L、直4のB16B型エンジンが最高出力185ps/16.3kgmを発揮。可変バルブタイミング機構、VTECを搭載した高回転型エンジンがリッターあたり116psの高出力をたたき出した
1.6L、直4のB16B型エンジンが最高出力185ps/16.3kgmを発揮。可変バルブタイミング機構、VTECを搭載した高回転型エンジンがリッターあたり116psの高出力をたたき出した


・1.6L 4気筒エンジン[B16B](リッターあたり116馬力)
・最高出力:185ps/8000rpm、最大トルク:16.3kgm/7500rpm

 6代目シビック(1995年登場)にも、初代インテグラタイプRに続き1997年のマイナーチェンジの際にタイプRが追加された。タイプRの手法は初代インテグラタイプRと同様で、エンジンに関しては初代インテグラタイプRの1.8Lを搭載するという案もあったようだが、初代シビックタイプRはモータースポーツも見据え1.6Lエンジンとなった。

 なお、初代シビックタイプRに搭載されたB16B型エンジンは、名前のとおり4代目から6代目のシビックのSiRに搭載されたVTECのB16Aをチューニングしたものではなく、初代インテグラタイプRのB18Cのショートストローク版的存在である。

 初代シビックタイプRの走りは初代インテグラタイプRに比べると、VTECが高速カムに切り替わった際の豹変度こそ初代インテグラタイプRに勝っていたものの、排気量が200㏄ぶん小さいことやクルマの設計時点の新しさにより全体的にいい意味でマイルドなものだった。

 そのマイルドさは特にウェット路面で扱いやすいなどの高い信頼感が武器になり、初代シビックタイプRは初代インテグラタイプRの弟分ながら、意外にも初代インテグラタイプRよりも成熟した大人というキャラクターも持っていた。

■三菱5代目ミラージュRS

ミラージュ アスティRS。モータースポーツへの参戦を想定したモデルのため、パワーウインドウなし、エアコンはオプション設定と装備は簡素だった
ミラージュ アスティRS。モータースポーツへの参戦を想定したモデルのため、パワーウインドウなし、エアコンはオプション設定と装備は簡素だった
ホンダのVTECに対抗すべく開発された1.6LのMIVECエンジンが最高出力175ps/17.0kgm(リッターあたり109ps)を発揮する
ホンダのVTECに対抗すべく開発された1.6LのMIVECエンジンが最高出力175ps/17.0kgm(リッターあたり109ps)を発揮する


・1.6L 4気筒[4G92](リッターあたり109馬力)
・最高出力:175ps/8000rpm、最大トルク:17.0kgm/7000rpm

 1991年登場の4代目ミラージュに1992年に加わったスポーツモデルのサイボーグから、ミラージュはMIVECを持つ1.6Lスポーツエンジンの4G92型が搭載された。このMIVECエンジンは当時、シビックのVTECやレビン/トレノの4連スロットル&5バルブ+VVT(可変バルブタイミング機構)に対抗すべく、VTECに近い可変バルブタイミング&リフト機構を採用していた。

 4G92型エンジンを搭載したミラージュの隠れたホットモデルとなるのが5代目モデルのRSである。RSはモータースポーツ参戦を見据えたエンジンも含めチューニングを前提としたベースモデルで、装備内容はパワーウィンドウなし、エアコンはオプションとスパルタンなものだったが、その代わり価格は約140万円と安かった。

 それにも関わらず、エンジンはスペックこそスタンダードの4G92型とそう変わらないものの、軽量なチタン製吸気バルブや高回転重視の専用カムシャフトの採用、排気系の大口径化などが行われ、トランスミッションもギア比のクロス化やフライホイールの軽量化などが施された。

 5代目ミラージュRSは今になると存在自体を覚えている人も少ない非常にマニアックなモデルだっただけに、そのポテンシャルを知る人も少ないが、手を加えて完成の域に達した5代目ミラージュRSの戦闘力は本当に高かったに違いない。

高回転型のNAエンジンはもう登場しない!

 今後8000回転以上を許容し高出力を絞り出すNAエンジン、特に2L以下の小排気量エンジンが開発される可能性は限りなくゼロに近いだけに、現在その種のエンジンを搭載したモデルに乗っているオーナーの方々にはぜひ末永く大切に乗ってほしいと思います。

【画像ギャラリー】リッター120ps超え!? 日本が誇る最強NAスポーツたち

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