GT-R RX-8 WRX STI…次の世代に残したいニッポンの名エンジン7選


■日産/VR38DETT+現行R35型GT-R(2007年)

VR38DETTエンジン。2020年モデルでは、「NISSAN GT-R NISMO」に採用したレスポンス向上に貢献するターボ高効率化技術「アブレダブルシール」を採用


■エンジン形式:3.8リッターV6ツインターボ
■搭載車種:現行R35型GT-R
■登場時のスペック:480ps/6400rpm、60.0kgm/3200~5200rpm

2020年モデルではボディカラーに写真のワンガンブルーを新色として設定

 2007年にGT-Rが復活するにあたり新開発されたVR38DETTは「レーシングテクノロジーを最大限市販車に盛り込んだエンジン」である。

 その代表的な技術、特徴としては燃焼温度を上げるためエンジンブロックの補強材である鉄製のライナーを廃止し、その代わりプラズマコーティングを施し燃費とパワーを同時に向上させた点。

 グループCカーに搭載された3.5リッターV8ツインターボエンジンのようなパワーバンドの広さ、200km/h巡行でも排ガスはクリーンエアで走行できる点が挙げられる。

 さらにVR38DETTは毎年のように改良を受け、現在では基準車でも570馬力までパワーアップされているというポテンシャルの高さも大きな魅力だ。

2020年モデルでは、職人が一つ一つ手作りで加工した青く輝くチタン製のマフラーを採用。新デザインのホイールとともに存在感を高めている

 現行GT-Rの魅力は0~100km/h加速やニュルブルクリンクのラップタイムに代表される速さだけでなく、「300km/hで巡行しながら会話を楽しめる」、「一週間分の荷物二人分が積めるユーティリティ」、「雪もOK」というマルチパフォーマンススーパーカーというコンセプトを実現している点。

 さらに、法規を大きく超えたスピード域での衝突安全性といったGT-Rだけの世界、個性を持っていることだ。それだけにこれだけのクルマが今後出ることは世界的に見ても、もうないのはないだろうか。

■ホンダ/B18C 96 spec.R+初代インテグラ タイプR(1995年)

タイプR専用に開発されたB18C 96 spec.Rエンジンの最高出力200ps/8000rpmは自然吸気エンジンとして当時、世界最高峰のリッター当たり111psを実現


■エンジン形式:1.8リッター直4DOHC
■搭載車種:初代インテグラ タイプR
■登場時のスペック:200ps/8000rpm、18.5kgm/7500rpm

初代インテグラ タイプR。3ドアクーペと4ドアハードトップを設定した(写真は3ドアクーペ)

 初代NSXに続く「身近なタイプR」というコンセプトで初代インテグラ タイプRが開発されるにあたり、エンジンもベースとなる標準のDC2型インテグラに搭載されていたB18Cに大幅に手を加えたものとなった。

 具体的には圧縮比の向上、吸排気系の変更、バルブシート部分のポート研磨(初期モデルでは手作業)などが施され、出力は180psから200psに向上しており、初代インテグラ タイプRは「レーシングエンジンを搭載した市販車」といっても過言ではないモデルだった。

 初代インテグラ タイプRのエンジンは1.8リッターというそれなりの排気量があったこともあり中低速域の太いトルクと、VTECが高速カムとなる高回転域での爆発的なパワーを伴いながら官能的なサウンドを奏でるという、全回転域で楽しめるエンジンに仕上がっていた。

タイプR専用となる、フロントチンスポイラーとリアスポイラーを装着

 また初代インテグラ タイプRはクルマ自体も鋭い切れ味とクルマの状態を正確に伝えてくれる豊かなインフォメーション、高いコントロール性をバランスさせており、まとめるなら「レーシングカーの市販車版」という言葉が相応しい素晴らしいクルマだった。

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