GT-R RX-8 WRX STI…次の世代に残したいニッポンの名エンジン7選


■マツダ/13B-MSP+RX-8(2003年)

RENESISは次世代を担うマツダのロータリーエンジンとして開発され、RX-8に搭載。マツダ初のサイドポート方式を採用しながら、RX-8にしか搭載されなかった


■エンジン形式:NA2ローターロータリー
■搭載車種:RX-8
■登場時のスペック:250ps/8500rpm、22.0kgm/5500rpm

歴代RX-7は2ドアだったが、RX-8は実用性も考慮した4ドアを採用

 2代目RX-7から搭載されていた13Bロータリーエンジンはターボだったこともあり、得られるパワーの割にサイズが小さい点などスポーツカーには向いた面の多いエンジンだった。

 その反面でアクセル操作に対するレスポンスの悪さ、燃費や排ガスといった環境性能といった課題も多く、ロータリーエンジンを存続させるべくRX-8の登場を期に開発されたのがNAの13B-MSPである。

RX-8の観音開きドア。4人乗りの居住性を備え、小さい子供がいるファミリーのお父さんでもスポーツカーに乗ることができた

 13B-MSPはNA化に加え、サイド排気などの新技術の採用により排ガス規制のクリアと良くはないものの許容できる範囲まで燃費を向上させ、ロータリーエンジンを存続させた。

 フィーリングもよく「モーターのように回る」と表現されるロータリーエンジンの魅力がNA化でより際立っており、好みは分かれるようだが、RX-8に乗っていた時期がある筆者はこのロータリーエンジンが大好きだった。

RX-8のリアフォルム。観音開きドアはフロントドアを開けないとリアドアが開けられないなど、多少不便な面もあった

 RX-8自体も速さこそそれほどではなかったが、サスペンションをはじめクルマの質もなかなか高く、観音ドアには不便な面もあるにせよ「家族でも乗れるスポーツカー」として魅力的な存在だった。

■三菱/4G63ターボ+ランサーエボリューションIX MR(2006年)

チタンアルミ合金製タービンホイールとマグネシウム合金製コンプレッサーホイールを組み合わせた、4G63型MIVECエンジン


■エンジン形式:2リッター直4DOHCターボ
■搭載車種:IXまでのランサーエボリューション、ギャランVR-4など
■登場時のスペック:280ps/6500rpm、40.8kgm/3000rpm

2006年8月に登場したランサーエボリューションIX MR。Mitsubishi Racingを意味するMRのネーミングを冠した熟成型で4G63ターボエンジンを搭載する最後のモデルとなる

 4G63型エンジンはもともとの設計こそ1980年代前半という古いエンジンだが、ロングストロークなことも生かした太い中低速トルクを備えていたのに加え、ギャランVR-4とIXまでのランサーエボリューションというモータースポーツ参戦ベース車への搭載により、年々性能を高めていった。

 その集大成となるのが9.5と呼ばれることもよくあるランサーエボリューションIX MRに搭載されたもので、4G63ターボはエボIXから可変バルブタイミング機構MIVECを備えていたこともあり、武器だった中低速トルクが一層太くなっていた。

 サーキットで乗った際には「ロケットのような加速」と感じたことがある。

 また4G63ターボは設計が古いエンジンのためブロックが「重いけど強い」鉄製のため、チューニングへの対応力が高いことも大きな魅力だった。

ランサーエボリューションIX MRのリアフォルム。セダンがGSRとRS、ワゴンがGTとGT-Aそれぞれ2グレードずつ合計4グレードが発売された

 ランサーエボリューションIX MRはクルマ自体も4G63ターボを搭載したランサーエボリューションとしては完熟といえる仕上がりで、ランサーエボリューションをピュアなスポーツモデルとして見るならIX MRがベストな存在に違いない。

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