■「商売」はできないけれど「窓口」としての機能も
筆者自身の経験と照らし合わせると、商売という意味で、大型連休に自動車ディーラーが営業する必要はないと思う。大型連休にわざわざクルマを買いに来る人は、ほとんどいない。
一方で、サービス(修理や点検)に関しては、最低ひとつは、窓口を残しておく必要があるだろう。大規模な修理には対応できなくとも、軽微なトラブルを解決できる窓口があれば、ユーザーの不安は減る。専門性が高く、素人が手を出せないクルマの故障対応には、必ずプロの目と技術が必要になるからだ。
近年では、各販売店の本社サービス部門だけが、少人数体制で、大型連休中のトラブル対応をおこなうことが増えてきた。正月三が日に関しては、サービス部門を休みにして、車両販売部門だけで開店するというお店もある。GWや初売りに対応した、新しいカタチの営業だ。
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緊急事態宣言下でも、国民の生活を守るために、営業を続けた自動車販売店。生活に密着しているだけに、休業しにくいという側面を考えなければならない。それだけに大型連休では、しっかりと休みを取ってもらいたいというのが、現場を経験してきた筆者の本音だ。
日夜、販売や整備の現場で働くすべての人のために、大型連休中は、必要最低限の対応窓口を設置するにとどまり、しっかり休む自動車販売店のスタイルを、今後も変えずにいてほしい。
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