輸入車は今でもセダンが売れ筋の中心ではあるものの、近年はSUVが全盛で、国産車のセダンは定番サルーンのクラウンでさえ売れゆきは低調。トヨタの高級ブランドであるレクサスも同様で国産セダンは冬の時代にある。
そんな今、海外プレミアムサルーンの対抗馬として誕生した経緯を持つレクサスのセダンが進む道とは?
最近は昨年11月に「IS」が大幅改良され、今年4月の上海モーターショーで「ES」の改良新型が発表されるなど、新たな動きをみせているレクサスのセダンモデル。しかし、さらなるセダン復活に向け、今後レクサスはどのような進化が望まれるのか? 片岡英明氏は次のように考察する。
文/片岡英明 写真/TOYOTA
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■日本でレクサスブランドは2005年にスタートした
トヨタの高級車ブランドが「LEXUS(レクサス)」だ。誕生し、活動を開始したのは年号が平成になった1989年である。北米を中心に販売を開始すると発表され、間もなく世界60カ国以上で販売が行われた。
だが、この時期、日本ではレクサスを展開していない。レクサスLSはセルシオ、レクサスRXはハリアーを名乗り、トヨタブランドの高級モデルとして販売を行なっている。
しかし、要望が多かったこともあり、2005年8月に日本でもレクサスブランドを立ち上げた。最初は8車種あるレクサスブランドの高級車のなかからGSとIS、SCが発売されている。
グローバル・ブランドスローガンは「AMAZING IN MOTION」だ。「いくつもの想像を超える感動を」の意味で、人々に驚きと感動を与えるクルマを送り出すことをブランドポリシーとしている。
レクサスは、ユーザーや来場者に対する接客において、日本人が大事にしてきた「おもてなし」を前面に押し出し、ユーザーを気持ちよくさせた。その対応は、ほかの国産車や輸入車の販売店と大きく違う。至れり尽くせりの接客を見せてくれるのだ。
出てくる茶菓だけでなく、トイレに置いて消耗品なども一流品を用意している。また、納車式では家にレクサスの高級モデルで迎えに来るし、ショールームでは盛大なセレモニーを行う。
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