バッテリーは待機電流と自然放電でジワジワ弱る
●バッテリーを放ったらかしにしない
バッテリーは、最近のクルマはセキュリティや電子装備が満載で、なおかつ市販のセキュリティやドライブレコーダーなど電子アクセサリーを追加していると、待機電流がバカにならない。
そのうえ、クルマを走らせるのが週に1度で近距離では、バッテリーの充電量が不足していく。待機電流や自然放電が多いと、バッテリー内部の負極表面に硫化鉛の結晶を作ってしまうサルフェーションという現象が起こりやすい。
サルフェーションはバッテリーの起電力を低下させてしまうので、月に数度程度しかクルマに乗らないのであれば、パルス充電機能のあるバッテリー充電器でバッテリーを補充電してやると、バッテリーの寿命はグンと伸ばせる。
高価なアイドリングストップ車専用バッテリーもこうしてメンテナンスしてやれば、2年ごとに必ず交換しなければならない事態から寿命を伸ばすこともできる。もちろん補充電時にはバッテリー液のレベルも確認して、足りなければ補水してやる(補水ができないタイプはインジケーターなどで液不足と出れば諦めるしかない)ことだ。
●ブレーキパッドの摩耗限界に来たら速やかに交換するのが先決
ブレーキの寿命はエンジンブレーキの利用と早めの穏やかなブレーキ操作など使い方で伸ばすことはできるが、普通に使っていてもブレーキの寿命がそれなりになるだけで、その他の部分に悪影響をおよぼすことはほとんどない。
ただし、ブレーキパッドの摩耗限界が来たら、速やかに交換してブレーキフルードも同時に交換しよう。
点検整備をしっかりしていても、突然故障することはあるし、完全に防ぐことはできない。それは電子部品でも機械部品でも、振動や熱、摩耗によって劣化が避けられないからだ。
夏場の渋滞はクルマにジワジワとダメージを蓄積させる
状況的に仕方のないことでもあるが、渋滞に長時間ハマっていることも、確実にクルマを傷めていく。車内の乗員たちは、なかなか目的地まで辿り着けないことでイライラするし疲労も溜まるが、冷暖房が効いた空間はそれなりに快適で、自分たちさえ我慢すればいいと思っているかもしれない。
しかしエンジンを搭載したクルマのエンジンルーム内は、灼熱地獄と言ってもいい状況だ。水温計は適温レベルをピタリと指したままだろうが、それは水温計の表示を落ち着かせるための細工によるものと疑ったほうがいいかもしれない。
というのも燃料計の針が道路の勾配で増減しないよう安定した動きになっているように、わずかな変化でもドライバーに伝えることは一見、親切であるように思えるが、あまりに針が上下すれば運転中は常に気を配る必要があり、結構なストレスになる。そのため針の動きはあえて緩慢にされているのだ。
そう、水温計の動きとは関係なく、現実には水温は上下しているし、油温は上昇しているのである。そうなると一緒に冷却しているATFも温度が上昇し、発進と停止、変速を繰り返すような動作はAT内部にも少しずつダメージを与えていくことになる。
また水温が高い状態、油温が高い状態では、確実にエンジン内部、そしてエンジンルームの様々な部品にダメージが蓄積されていくのだ。
エンジンルーム内の樹脂部品や電子部品は耐熱性も考慮されているが、それは長期間劣化しない訳ではなく、エンジンルーム内が長時間高温状態になれば劣化を早めたり、寿命を縮めることになる。
渋滞している地域や時間帯での移動はなるべく避けて、休憩したり寄り道するなどして、クルマの負担を和らげてやると、エンジンルーム内の部品の負担は減らすことができるのだ。
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