知らず知らずのうちにクルマが病んでいく運転とやっちゃいけない行為とは?

近所のチョイ乗りを繰り返すのもクルマにはNG

5分、8km以下のチョイ乗りはクルマにとっては非常によくない
5分、8km以下のチョイ乗りはクルマにとっては非常によくない

 エンジンをかけてすぐの冷間時から5分程度、走行距離8㎞以下しか走らないチョイ乗りも、クルマにとっては意外とダメージになる。

 エンジンは燃焼しやすい濃い混合気を燃焼させるため、燃えカスのカーボンや燃え残りのデポジットを燃焼室や急排気ポート周辺に堆積させやすい。燃焼室に堆積すれば、圧縮比を上昇させることになり、ノッキングの原因にもある。

 マフラーも十分温まらないから、マフラー内部に水(水分ではなく、水だ)を貯めることになり、溶接部などから腐食を進めてしまう。

 最近のクルマはマフラー素材にステンレス鋼を使っているが、医療用や食器などに使われるような高級ステンレス(スポーツマフラーは高級なSS304を使う)ではなく、SS403などの比較的サビ易いステンレスを使っており、溶接部はかなりサビ易い。

 またATにとってもチョイ乗りは厳しい。油温が上昇しないと正しい油圧が得られず、クラッチの圧着不足や潤滑不足になる可能性が出てくる。

 チョイ乗りに関していえば、EVやPHEVにはダメージを与える要素は少ないから、チョイ乗りが主なドライバーは思い切ってEVへの買い替えを検討してみるのも手だ。充電環境などが確保できれば、思いの他快適なカーライフになる。

クルマからこんな音がしたら注意

クルマが出す異音を見逃さないようにすることが必要
クルマが出す異音を見逃さないようにすることが必要

 クルマからはいろいろな音が出てくる。エンジンの回転音、排気音、タイヤのロードノイズなどなどいろいろあるが、異音には注意が必要だ。

 異音、すなわち異常音はクルマから発せられるSOSサインであったり、警戒警報的なものであったりするので聞き逃したり、気づいても放置していると重篤なトラブルにつながることもあるので最新の注意を払いたい。

 異音の種類によっては走行不可となるものもあるし、早期発見によりトラブルを未然に防ぐこともできる。どこからどんな異音がすると危険なのかを紹介していく。

●エンジン回りからの異音/ガラガラ(アイドリング時/走行中)

 冷却水を循環させるウォーターポンプのベアリングが故障している時にガラガラという音がしやすい。放置しているとオーバーヒートやシャフト折れの原因となるので要注意。即走行不可ではないが、高速道路を避けて整備工場、修理工場に持ち込むのが先決。

●エンジン回りからの異音/ゴロゴロ(アクセルオン時)

 潤滑油であるエンジンオイル不足により、エンジンのクランクメタルやコンロッドメタルが摩耗している状態。重い打音が出たら摩擦により溶け出していることもある。

 すでに手遅れとなっている場合も多いが、速やかに安全な場所にクルマを停止。異音を放置して走行を続けると、エンジンが破壊するケースもある。

●エンジン回りからの異音/キュルキュル(アイドリング時/走行中)

 エンジン回転数を上げると、歩いている人も振り返るほどの大きな音がする。非常に不快な音で、ファンベルトをはじめとするベルト類が緩んでいたり、滑っているのが原因だ。

 ファンベルトが切れるとオーバーヒートを誘発するので要注意。音量も大きいので聞き逃すことはまずありえない。

ブレーキからの異音/シュー、キーキー(ブレーキング時)

 ブレーキパッド、ローターともれっきとした消耗品で定期的な交換が必要になる。ブレーキパッドが摩耗してくるとシューとかキーキー泣くようになる。

ブレーキからの異音/ゴー(ブレーキング時)

 ブレーキペダルを踏んで踏力を緩めるまでゴーと飛行機の着陸時のような連続音がするようになったら、ローターに小石などの異物がかんでいる場合がある。ゴーという連続音は、ローターが削れている音で、放置しているとローターの交換が必要になる出費がかさむので早期対応したい。

●トランスミッション、クラッチからの異音ガラガラ・ゴー・ジャー(アイドリング時/走行中)

 CVT車を運転していてミッション部分からガラガラ、ゴー、ジャーといった異音が聞こえるようになったら、それは内部のベアリングに不具合がある場合もある。トランスミッションはめったに壊れないが、壊れると修理費が高いので以上を検知したら即点検したほうがいい。。

●トランスミッション、クラッチからの異音ジャラジャラ(アイドリング時/走行中)

 MT車を運転していてクラッチを切ると、ジャラジャラ音がする場合、クラッチのレリーズベアリングに不具合があるケースが多い。なお、ジャラジャラという異音は、クラッチをつなぐと音が消えるというのも症状の特徴となっている。

●足回りからの異音/コトコト・ゴトゴト(走行中)

 クルマを走らせていて、足回り近辺からコトコト・ゴトゴトといった異音がする場合はショックアブソーバーのオイル抜けが原因のケースが多い。

 ショックアブソーバーの機能が低下していると、クルマの振動が収まらないといった症例が出る。最近クルマの乗り心地が柔らかくてよくなってきたと感じた時もその兆候サイン。そのほかではサスペンションのアッパーマウントの劣化でもゴトゴト音は出る。

次ページは : 結論/どんな運転をすればクルマが長持ちするのか?

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