フェラーリとランボから830馬力のスーパーカーが登場! 時代に逆行!? 馬力競争はいつまで続くのか?


■エンジン車で830馬力! 最後のエンジン車になるのか?

エッセンツァはサーキット専用の純レーシングカーなので、EUのCO2排出量規制の対象ではない。ハイパーカーといわれるジャンルは今後こちらの方向に進んでいくだろう

 それにしても、電動化が世の趨勢と言われる中で、それに完全逆行する830馬力のこの2台、いったいどう解釈すればいいのか。

 ランボルギーニのエッセンツァのほうは、サーキット専用の純レーシングカーなので、EUのCO2排出量規制の対象でもないし、なにをやるのも自由だ。この形なら永遠にやりたい放題が可能だから、今後ハイパーカーは、こちらの方向に進んでいくだろう。

 一方の812コンペティツィオーネは、公道走行可能なクルマだから、そうはいかない。現在の812スーパーファストは、最後の自然吸気12気筒フェラーリになる運命なので、その最後を飾るべく、思い残すことのないようなクルマを作った……とも言える。

 ただ、今後フェラーリやランボルギーニがハイブリッド化されても、それで削減できるCO2など、実に些細なものだろう。

 なぜなら両社とも、馬力競争から降りるわけにいかないからだ。逆にハイブリッドのモーターのパワーを生かして、さらにさらに無意味に速いクルマを作り続けるに違いない。もう、なんのためのハイブリッド化なのか、さっぱり意味がわからない。

世界の富裕層にとっては燃費や操作性などはどうでもいい。自宅のガレージに世界一速いクルマがあればそれでいいのだ

 世界の富裕層は、燃費のいいフェラーリやランボルギーニなど、まったく欲していない。アクセルなんか全開にできなくたっていいから、とにかく誰よりも速い、特別なクルマが欲しいのだ。乗るのはただの1回だけだったり、なかには一度も乗らないでガレージに陳列するのみというケースもありそうだ。

 特にフェラーリは、こういったクルマの販売によってCO2排出量が規制を大幅にオーバーしても、メーカーに課される罰金を車両価格に上乗せすればそれでいいと割り切ったように思える。ハイパーカーの顧客たちの資産増加は、CO2排出量の増加をはるかに上回っているからだ。

 燃費のいい、パワーの小さいスーパーカーなど、最初から見向きもされない。チキンレースから降りたほうが負けなのだ。

 つまり、ハイパーカーの馬力競争は、今後もまだまだ続くだろうし、新規参入も相次ぐに違いない。

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