■“直6復活”は世界のトレンドになるか?
結論から書くと「ならないと考える」。なぜか? 以下、ジックリ考察してみたい。
まず排気量。6気筒エンジンが必要になってくるのは、下を見て3L。今や熱効率考えると1気筒あたり500cc程度必要といわれている。だからこそBMWなど 1.5Lの3気筒エンジンを作ったほど。また、2.5Lくらいまでなら、バランサーにより4気筒でも振動を抑えられるのだった。
加えて燃費のためにもダウンサイジングターボが主流になってきている。実際、ボルボなど2Lの4気筒ターボで、ターボなしなら4〜4.5Lに匹敵する320ps/400Nm(40.8kgm)を達成しており、それ以上のパフォーマンスが必要ならモーターによるアシストを使う。馬力だけ追求することなどナンセンス。
従って360psくらいまでの車種は4気筒2Lを使うのが世界の流れになっている。日本車も同じで、3L級の6気筒エンジン作ったところで搭載するモデルなし。なぜベンツが6気筒かといえば、Sクラスに代表されるニーズあるから。
もちろん日本車もアメリカで販売しているSUV用に大排気量エンジンを搭載している。これが直列6気筒になるかといえば、ならないと思う。新しいエンジンを開発するより現在ラインアップしているV6やV8をモディファイしたほうがリーズナブルだし、性能的にも問題なし。ハイブリッドシステムなど組み込む場合も、長い直6より、短いV6+モーターのほうが有利。ということで直6の復活はSクラスという“特殊”な車種を持つベンツのお家事情にあると考えます。
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