■生産体制と販促方法の改善が待たれる
以上のようにフィットの商品力を総合的に判断すると、ヤリスやノートなどのライバル車、軽自動車のN-BOXと比べても優れている。それなのに売れゆきが伸びないのは、メーカーの生産体制やフィットの販売促進に問題があるからだ。
今後の売れゆきについて販売店に尋ねると、しばらくは納期の遅延が続きそうだという。
「最近のフィットは、納期が短縮傾向にあったが、(2021年)6月には一部改良を受ける。外装色を変更したり、発売後20周年の特別仕様車を設定する(初代フィットの発売は2001年6月)。
そのためにお客様が5月中旬以降に契約された場合、在庫車を除くと購入できるのは改良版になるから、納期は7月から9月になってしまう。しばらくフィットを売りにくい状態が続く」。
フィットは半導体などの不足で販売不振が続いた後も、一部改良の絡みで納車が遅れるわけだ。登録台数の伸び悩も続く。
フィットは前述のとおり2001年に初代モデルを投入した後、20年間にわたってホンダの国内販売を支えてきた立派な商品だ。生産と販売の両面で、もう少し大切に扱って欲しい。
コメント
コメントの使い方