エンジンがないと交換不要に!? 電動化で「変わる」車のメンテナンス

バッテリーやブレーキのメンテナンスも可能

EVにも12Vの補機用バッテリーが搭載されている。点検する時は、バッテリー液がきちんと入っているか、確認しよう(写真:cherylvb-Stock.Adobe.com)
EVにも12Vの補機用バッテリーが搭載されている。点検する時は、バッテリー液がきちんと入っているか、確認しよう(写真:cherylvb-Stock.Adobe.com)

 EVといえども12Vの補機用バッテリーは搭載されています。12Vバッテリーがあがったときに、駆動用バッテリーから電気が供給できれば便利なのですが、残念ながら12Vバッテリーは独立しています。

 そもそも駆動用システムを起動するためには12Vが必要なので、駆動用バッテリーがどんなに充電されていても12VバッテリーがあがっているとEVは起動しません。

 12Vバッテリーでもっとも大切なのは、きちんとバッテリー液が入っていることです。バッテリー液はクルマをちょっと揺らすと、バッテリーのなかで液が波を打つので点検がしやすいです。それでも見にくいときは反対側から光を当てるとよくわかります。

 昔は懐中電灯や作業灯しかなかったので裏側にライトを入れるのが難しいこともあったのですが、今はスマホの懐中伝統機能を使うと狭いスペースでもライトが入れやすく点検も容易です。

 もう少し踏み込んだメンテナンスもやりたいという人なら、ブレーキのメンテナンスなどはおこなえます。EVも基本的にはエンジン車と同じ摩擦ブレーキ(ディスクブレーキなど)を備えています。

 EVは回生ブレーキを使うため、エンジン車に比べるとパッドの摩耗が少なくなることが多くなっています。同様にブレーキフリュードの劣化も少ないので、フリュード交換の頻度も減ることでしょう。

 ブレーキパッドを交換する際にキャリパーの分解が必要なものは分解整備となり、他人のクルマのパッド交換を行って謝礼を受け取ることは法律に触れるので注意が必要です。

車のメンテナンス 基本は「点検」から

ガソリン車、EV車問わず、日常点検を行うことが推奨されています。EVの場合、システム起動、異音や異臭などの確認をしましょう
ガソリン車、EV車問わず、日常点検を行うことが推奨されています。EVの場合、システム起動、異音や異臭などの確認をしましょう

 メンテナンスの基本は点検から始まります。まずは日常点検をキチンと行うことに気をつかいましょう。日常点検は下記の15項目が推奨されています。

 14と15はEVには無縁の話ですが、システムがきちんと起動するか? 駆動系から異音や異臭が発生してないか? などはつねに気をつけて起きたいことです。

1.ウインドウォッシャ液の量
2.ブレーキ液の量
3.バッテリー液の量
4.冷却水の量
5.エンジンオイルの量
6.タイヤの空気圧
7.タイヤの亀裂、損傷および異状な摩耗
8.タイヤの溝の深さ
9.ランプ類の点灯、点滅およびレンズの汚れ、損傷
10.ブレーキ・ペダルの踏みしろおよびブレーキの利き
11.パーキング・ブレーキ・レバーの引きしろ
12.ウインド・ウォッシャの噴射状態
13.ワイパの拭き取りの状態
14.エンジンのかかり具合および異音
15.エンジンの低速および加速の状態

【画像ギャラリー】EV車のメンテナンス事情&未発売含む国産EV 7選

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