450psオーバーもドンとこい! 令和の日産車チューニング最前線

■フェアレディZ Z33は一大ブームに。Z34はこれから!!

もう20年近く前のモデルである初期型。壊れにくく、チューニングパーツは豊富で遊びやすい。ネックなのは自動車税の高さか
もう20年近く前のモデルである初期型。壊れにくく、チューニングパーツは豊富で遊びやすい。ネックなのは自動車税の高さか

 復活したZ33(2002~2008年)で大ブレイクしたフェアレディZ。3.5L V6エンジンは高級感にあふれ、300万円台からの価格もあって大ヒットに。

 意外にサーキットでも、ロングホイールベースのゆったりとした動きで「振り回せるクルマ」として人気。サーキットでスライドコントロールしやすいと年配層にも受け、草レースは大盛況。

 チューニングパーツもあらゆるものがリリースされ、排気量アップやスーパーチャージャーまでラインアップされた。

HKSからはスーパーチャージャーキットがラインアップ。ノーマルに対して約100psアップが可能。キット価格は55万8800円
HKSからはスーパーチャージャーキットがラインアップ。ノーマルに対して約100psアップが可能。キット価格は55万8800円

 そして2008年Z34型に進化。エンジンは3.7L化され、ホイールベースは10mm短縮。トルクが増し、ショートホイールベース化で、キビキビ走れるようになった。マニュアル車の上位グレードには「シンクロレブコントロール」が装備。

Z33ベースのメーカーチューンドが380RS。専用チューンの3.8Lエンジンにエアロをまとった。現在はプレミア的価格がついていて、その速さはZ34をも凌ぐほど
Z33ベースのメーカーチューンドが380RS。専用チューンの3.8Lエンジンにエアロをまとった。現在はプレミア的価格がついていて、その速さはZ34をも凌ぐほど

 エンジンパワーはECUチューンで引き上げられるが、過給器装着などの大幅なパワーアップは難しい。ECUと排気系チューンでほぼ完成。もともとトルクはあるので、あとはサスペンションやデフなどのファインチューンがメインとなる。

 Zは33も34も、サスペンションはダブルウィッシュボーン&マルチリンクでしなやかに動き、車重は重いので段差に乗ってもボディが持ち上げられにくい。つまり乗り心地が極めて良い。結構バネレートを上げても足まわりはしなやかで街乗りからサーキットまで楽しめる。

■スカイライン400R

R33GT-Rのチューニングコンプリートカー以来数十年ぶりに「400R」の名を冠したスカイライン400R
R33GT-Rのチューニングコンプリートカー以来数十年ぶりに「400R」の名を冠したスカイライン400R
スカイライン400R リア
スカイライン400R リア

 NISMOが企画したR33GT-Rのチューニングコンプリートカー「400R」の名を、数十年ぶりに引っ張り出してきたスカイライン400R。V6 3.0L+ツインターボで405ps/48.4kgmというとんでもないパワーを発揮するセダン。ミッションは7速ATのみ。

 とっつぁんセダンがそんなに馬力出して……と思われていたが、走るとこれが激速。もともと405psもあるのに、ECU書き換えによるブーストアップでサクッと450psは可能。パーツ点数はそれほど多くはないが、サスペンション、マフラーなどそこそこのパーツは揃っていて、十分にいじって遊べる。

 実際サーキットを走るユーザーは多いとは思えないが、鈴鹿サーキットではエスプリの400Rがサクッと2分30秒を切っていて、これはとっつぁんセダンとしては相当速い。

まもなく詳細が発表になるというウワサの次期Z。これをみすえて各チューナーは400Rをいじってデータを集めているという
まもなく詳細が発表になるというウワサの次期Z。これをみすえて各チューナーは400Rをいじってデータを集めているという

 そして、注目はこのエンジンが次期フェアレディZに搭載されるというウワサ。幸いなことに400Rと同様の制御であればECUチューンも可能なので、フェアレディZにも期待が持てるというわけだ。

 ちなみに先代スカイラインには2.0L+ターボのFRモデルがあり、「RSターボの再来!!」とチューニング業界では話題になったが、メルセデス系のエンジンで制御方法もそっち系だった。国産系チューナーではECUがチューニングできず、そのままなかったことになった……。

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