■渋滞のない首都高が連日続く!?
首都高の交通量が2~3割減ると、渋滞はほぼ皆無になる。日曜祝日の交通量が、まさに平日の2割減で、渋滞情報版はほぼ真っ白になる。順当なら、そういう状況が連日続くと予想される。
その分、外環道や圏央道の負担は高くなる。特に首都高のすぐ外側の迂回路である外環道は、連日かなりの渋滞になる可能性が高い。また、1000円上乗せ区間の手前の出口は、降りたくても降りられないような渋滞が予想されるから、注意が必要だ。具体的にはこれらの出口だ。
湾岸線東行き 空港中央出口
1号羽田線上り 大師出口
東名上り 東京インター出口
中央道上り 高井戸出口
5号池袋線上り 戸田出口
川口線上り 新郷出口
6号三郷線 八潮南出口
京葉道路 篠崎出口
湾岸線西行き 浦安出口
期間中は、これらギリギリの出口まで粘らず、手前で降りる策も必要になってくるだろう。
東京都は、オリパラに合わせて、都内の交通量そのものを減らすべく、関係機関に働きかけているが、それがどの程度の効果を上げるかは未知数だ。
全体の交通量が1割削減されたとしても、首都高から追い出された2~3割の一般車は一般道を走ることになる。首都高は、東京23区内の交通量の約3割を引き受けているので、交通量の総量1割減が実現しても、一般道の交通量を減らすところまでは無理、という計算になる。
■一般道でも大規模交通規制が……上乗せ覚悟で首都高使用が安心か
しかも一般道でも、大規模な交通規制が行われる。
たとえば国立競技場周辺では、非常に広大な区域が「原則として一般車進入禁止」になる。その範囲は、北は新宿通りを境とし、東は外堀通り、西は明治通りまで。南は青山通りを超えて六本木通りとの中間線付近までが迂回エリアだ。つまり青山通りも通行できなくなる。
皇居周辺では、東京国際フォーラムに近い皇居東側が、東京駅を超えて外堀通りまでの範囲で迂回エリアになり、内堀通りや日比谷通りなどの幹線道路が通れなくなる。
大会施設が集中する湾岸地区は、国道357号線を除くほとんどの道路が迂回エリアになる。
これら迂回エリアは、「居住者や業務、施設利用等、その他所要のある車両などは原則通行可」だが、それ以外の一般車両は迂回させられる。
となると、そのしわ寄せは、都心部を迂回する環状道路に行くことになる。最も負担が大きくなるのは、環八、環七、山手通り、明治通りなどだろう。これらの道路がどれくらい過酷な状況になるか、フタを開けてみなければわからないが、程度はともあれ、通常よりかなり悲惨になる。
一般道が壊滅的な状況になれば、1000円上乗せを覚悟の上で、首都高を利用するクルマも増えるだろう。ただ、交通量のベースが通常の2~3割減ならば、ひどい渋滞になるとは考えにくい。
期間中、どうしても都内をクルマで移動する必要がある場合は、1000円上乗せを覚悟の上で首都高を使うのが、所要時間的には安全だ。
ただ首都高では、入口閉鎖をはじめとする交通規制が連発されるはずなので、その情報にも敏感でなくてはならず、時間を読むのは非常に難しい。
最善は、「できれば東京23区内でクルマに乗らないこと」。それこそが、首都高1000円上乗せの狙いでもある。
コメント
コメントの使い方