今年も全国各地で記憶的な大雨が降り、道路が冠水してクルマが水没する被害が増えている。そんな命を守る道具として常備しておきたいのは、車内から窓ガラスを割って脱出する道具、「脱出用ハンマー」だ。
国土交通省は2021年6月25日、「豪雨に備えて、クルマに脱出用ハンマーを備えましょう!」という報道発表を行い、市場に流通している脱出用ハンマーの破砕性能試験を実施し、製品の選び方や脱出用ハンマーの種類や使用方法などをまとめたビデオを公開した。
さて、水没した際にまさに命綱ともいえるこの脱出ハンマーだが、いまだに車載が義務化されていないのはどうしたものか。
例えば丸愛産業が販売している緊急脱出ハンマー、レスキューマンIII(価格は2484円、メーカーによっては価格変動あり)はトヨタ(レクサス含む)、日産、ホンダアクセス、マツダ、ダイハツ、三菱などに純正アクセサリーとして販売されており、9割以上がディーラーオプションとして用意されている。
また警視庁をはじめ、大阪府県警本部、神奈川県警警察本部など全国の21の警察本部や日本道路公団、日本自動車連盟などがレスキューマンを装備しているという。万一のことを考えると、冠水被害が多発する地域などでは義務化にしてもいいのではないだろうか。
本企画では脱出用ハンマーはどんな種類があるのか、そして水没した際の脱出用ハンマーの使い方について解説していきたい。
文/岩尾信哉
写真/国土交通省、独立行政法人国民生活センター、丸愛産業
【画像ギャラリー】災害時に命を守る脱出用ハンマーの特徴をご紹介!
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