■リマックの傘下となることで、ブガッティは電動化時代への生き残りを賭ける
折しもEU委員会が2035年のガソリン車販売禁止というエキセントリックな草案を発表した(まだ案である)。自動車業界は反発するがその度合いはさまざまだったが、なかでもディーゼルゲートで著しくブランドを傷つけたVWグループは「その用意はできる」と言っており、電動化への意思は相当に堅そうだ。
そんな時代の流れのなかで敢行された世界最高級ブランドの売却劇。VWにしてみれば手の掛かるピエヒの遺産のひとつ処理できたわけだし、その高性能車作りのノウハウは今後もポルシェを通じてアクセスできるだろう。
ブガッティとしてはブランドの生き残りをかけて次世代向けの高性能EVを開発しなければならなかったが、VWからその資金を得ることは難しい状況であった。リマックと組むことでいきなり世界最高峰のテクノロジーを手に入れることができる。
またマテは高性能バッテリーやモーター、制御技術の開発で得た知見を一般的なEVへも応用したいと言っており、その部分では巡り巡ってVWにもメリットがもたらされるはず。
シロンに続く第二のモデル開発が急がれるブガッティ。待望の4シーターモデルはおそらく、リマックの技術を大いに盛り込んだ超高性能なBEVになることだろう。
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