いくらパワーがあっても重すぎれば、運動性能は落ちる。逆に、いくら軽くても非力では速くない。軽いのに馬鹿みたいに力強い。そんな車好きのロマンを端的に表す指標がパワーウェイトレシオなのだ!!
世界に、日本に、超ド級の高性能車が登場する、めくるめくパワーウェイトレシオの世界へようこそ。
文:ベストカー編集部
初出:ベストカー2017年4月10日号
今さら聞けない!? パワーウェイトレシオとは
パワーウェイトレシオは、車重をエンジン出力で割ったもので、単位は「kg/ps」で表わされる。
主に加速能力を評価する際の指標となるもので、数値が低ければ低いほど、加速力が優れると考えられている。
日本では車重÷エンジン出力だが、海外ではエンジン出力÷車重で求められ、この場合は数値が大きいほど、加速力に優れると判断される。
例えば、メイン写真のシビックタイプRは車重1380kg÷最高出力310psでパワーウェイトレシオは4.45kg/ps。大雑把に言って、パワーウェイトレシオ4kg/ps台なら「なかなかの韋駄天ですね!!」といえるだろう。
……が、驚くことなかれ。世界には凄まじいパワーウェイトレシオの持ち主がいるのだ!!
あの欧米スポーツカーはパワーウェイトレシオ2kg/ps台!!
■コルベット Z06【kg/ps値:2.44】
6.2LのV8、OHV+スーパーチャージャーエンジンは、89.8kgmという最大トルクで、0-96km/h加速を2.95秒でこなす。価格は1468万円から。
■マクラーレン 650S 【kg/ps値:2.05】
3.8LのV8ツインターボエンジン搭載。0-100km/h加速は、軽量ボディということもあって、3.0秒と好タイム。
ほとんどF1!? ついにパワーウェイトレシオ1kg/ps台突入!!
■パガーニ ウアイラ 【kg/ps値:1.60】
AMG製の6L、V12ツインターボエンジンを搭載するウアイラBC。最大トルク=112kgmという数値を誇っているだけに、0-100km/h加速タイムも、ウアイラの3.2秒を大きく短縮してくるだろう。生産台数はわずか20台。早い者勝ちだ。
■ブガッティ シロン 【kg/ps値:1.33】
昨年のジュネーブショーで発表されたシロンは、世界一速い市販車として知られるヴェイロンの後継モデル。
8LのW16型クワッドターボは、1500ps/163.2kgmの出力を発生。最高速=458km/h、0-100km/h加速も2.5秒未満だという。もう意味わからん(卒倒)!!
■ケーニグセグ One:1 【kg/ps値:1】
2014年のジュネーブショーで発表され、わずか6台のみ生産されたハイパースポーツ。搭載する5LのV8ツインターボエンジンは、驚異の1360ps/139.8kgmという出力を発生。
理論上の最高速度は440km/hといわれ、0-100km/h加速も3.3秒でこなす。ちなみに新車時の価格は約3億4000万円だったとか。
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