ほんとにSUVになっちゃうの? 世相とともに振り返るスカイラインの64年

■1980年代・1990年代のスカイラインたち

■6代目スカイライン(1981~1985年)

 1981年8月に登場した6代目スカイラインは広告に俳優のポール・ニューマンが器用されたことで、「ニューマン」とも呼ばれた。

6代目スカイライン(1981~1985年)
6代目スカイライン(1981~1985年)

 6代目スカイラインには登場2カ月後の1981年10月に直4、2L DOHC(FJ20E型)を搭載するRS、1983年2月にはターボを加えたRSターボが追加され、スカイラインらしいスポーティなイメージを向上。

 ただ、RS系はGT-Rの再来を思わせるモデルながら、4気筒エンジンだったためGT-Rの名前は与えられなかった。6代目スカイラインが登場した1981年頃はカラス族、ロックンロール族といった○○族が注目されたほか、ピンクレディーが解散した年でもあった。

●世の中の出来事:竹の子族

■7代目スカイライン(1985~1989年)

 1985年8月に登場した7代目スカイラインは「7代目」モデルということから、「セブンス」というニックネームが付いた。

7代目スカイライン(1985~1989年)
7代目スカイライン(1985~1989年)

 7代目スカイラインは当時のマークIIをはじめとしたハイソカーブームに惑わされたこともあったのか、ローレルとの差別化が明確でなく、スカイラインらしいスポーツ性は薄い、大きく重いモデルだった。しかし、マイナーチェンジでモータースポーツベース車となる限定車のGTS-Rを追加するなどした点は救いだった。

 セブンススカイラインが登場した1985年は世界最悪の航空機事故となるJAL123便の墜落事故があったほか、プラザ合意が結ばれた年だった。

●世の中の出来事:日航機墜落事故

■8代目スカイライン(1989~1993年)

 1989年5月に登場したR32型8代目スカイラインは、全長を短くするなど、生まれ変わったようにスカイラインらしいスポーツ性を取り戻した。

8代目スカイライン(1989~1993年)
8代目スカイライン(1989~1993年)

 さらに当時のツーリングカーレース制覇を目的にしたGT-Rも16年ぶりに復活。2.6Lツインターボ+4WDのアテーサET-Sというパワートレーンを搭載したR32型スカイラインGT-Rはツーリングカーレースでの連戦連勝に加え、チューニングカーのベースとしても人気を集め、その人気はいまだ衰えていない。

 8代目スカイラインが登場した1989年は元号が昭和から平成に変わり、バブルの絶頂期という日本が一番輝いた時代だった。

●世の中の出来事:バブル最盛期

■9代目スカイライン(1993~1998年)

 1993年8月に登場したR33型9代目スカイラインは、R32型が人気はあったものの、商業的には期待に届かなかった原因が室内の狭さにあった判断し、3ナンバーサイズにボディサイズを拡大。エンジンも2.5L直6を中心としたものになった。

9代目スカイライン(1993~1998年)
9代目スカイライン(1993~1998年)

 R33型スカイラインの標準車は充分なスポーツ性は持っていたが、絶対的な速さに欠ける点は否めなかった。しかし、その雪辱は独ニュルブルクリンクで8分を切るラップタイムを記録したGT-Rが果たしている。

 R33型が登場した1993年はサッカーJリーグの発足やレインボーブリッジの開通など、まだバブルの余波が感じられた時代だった。

●世の中の出来事:Jリーグ開幕

■10代目スカイライン(1998~2001年)

 1998年5月に登場したR34型10代目モデルはプラットフォームこそR33型のキャリーオーバーながら、全長の短縮やボディ剛性の大幅な向上などにより、スカイラインらしいスポーツ性を取り戻した。

10代目スカイライン(1998~2001年)
10代目スカイライン(1998~2001年)

 また、翌1999年1月に追加されたGT-Rも含め、直6エンジンの搭載など、今になると古典的なところも否めないが、この点は見方によっては「スカイライン」らしさでもあり、GT-RをはじめR34型の中古車が高値安定なのもよくわかる。

 R34型が登場した1998年は長野冬季オリンピックが開催されたほか、サッカーワールドカップに日本が初出場するなど、スポーツに関する話題が多い年だった。

●世の中の出来事:長野冬季五輪

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