温暖化防止と内燃機関の関係は!? カーボンニュートラルのこれまでとこれから【後編】

■温暖化対策と自動車業界の今後は

まだまだ不透明な自動車業界の未来だが、答えはそう遠くない将来に見えるはずだ(chartphoto@AdobeStock)
まだまだ不透明な自動車業界の未来だが、答えはそう遠くない将来に見えるはずだ(chartphoto@AdobeStock)

 しかし、今のところではあるが、その政策を見直す兆候はゼロ。風力や太陽光など再生可能エネルギー拡大に力を入れ、ガソリン車やディーゼル車をBEVに置きかえるインセンティブ政策も粛々と進んでいる。

 クルマ好きの視点で見ていると、まるで自分がぶら下がっているロープを切るような行為にも思えるのだが、よほどのことがないかぎりEUの指導者たちは現在の政策を変更するつもりはないようにみえる。

 自動車業界の将来を予想するのは困難だが、とりあえず以下の3パターンくらいの可能性が考えられるのではないかと思う。

(1)EU主導のするカーボンニュートラル政策が世界に広がり、2030年代に先進国では内燃機関がほぼ姿を消す。いわば急進的なカーボンニュートラル化。

(2)EU市場を中心にBEV比率が高まるが、北米、中国、アジアはBEV比率はソコソコのまま、PHEV、HEVなど内燃機関が長期にわたって活躍する。日本が主張する漸進的な電動化。

(3)エネルギー問題の深刻化でカーボンニュートラル政策が停滞。自動車業界の問題ではなくエネルギー政策でつまずく。

 個人的な希望としては、できれば(2)のシナリオで軟着陸して欲しいけれど、欧州ではBEVにあらずばクルマにあらずみたいな強硬意見もあり、果たしてどうなるかはまったく未知数。

 現在のEUのエネルギー政策は、太陽光、風力、水力といった再生エネルギーにすべてのチップを賭けるギャンブラーだから、昨今のイギリスやドイツのエネルギー危機を見るに(3)のシナリオでバッドエンドを迎える可能性も無視できない。

 ハードランディングは勘弁してほしいけれど、いずれにせよ答えはあと5年くらいで出るはず。個人的にはその答え合わせをするのが老後の楽しみですねぇ。

【画像ギャラリー】世界初の量産電気自動車として登場!! 現行型日産 リーフを見る(7枚)画像ギャラリー

PR:かんたん5分! 自動車保険を今すぐ見積もり ≫

新車不足で人気沸騰! 欲しい車を中古車でさがす ≫

最新号

話題のGRヤリスMコンセプト、新型セリカと関係あり!! オートサロン特報も掲載のベストカー2/26号発売中!

話題のGRヤリスMコンセプト、新型セリカと関係あり!! オートサロン特報も掲載のベストカー2/26号発売中!

ベストカーWebをご覧の皆さま、こんにちは!愛車のブレーキがエア抜きから2週間でふかふかになった編集…