写真入りの身分証明書として、一番使われているのは運転免許証だ。本来は所有者が運転可能な車両に関しての証明書なわけだが、例えば特定の施設の出入りや何かを借りる時の会員登録時などの身分証明書としては一番便利だ。
見せる機会が多いだけに、免許証には納得できる写真を入れたいところ。免許センターに任せず、いい写真に仕上げるためのノウハウを伝授しよう。
文/藤田竜太
写真/AdobeStock(トビラ写真=Hachy Ocamy@AdobeStock)
■免許の写真に不満はありませんか?
コロナ禍になって身分証明書を提示する機会が増えた。ホテルのチェックインでも必要だし、ワクチン接種の際も本人確認書類がいる。こうしたとき、ドライバーなら免許証を見せることが多いだろうが、免許証の顔写真、人に見せるのに抵抗はないだろうか?
どういうテクニックがあるのか、免許センターで撮影された写真は、指名手配犯のような人相の悪い写真、ヘンな表情になっているのが定番だ。そうした残念な写真を回避する最良の方法は、自分で持ち込んだ写真で新しい免許証を作ってもらうこと。
運転免許証の写真の条件は下記の通り。
・カラー・白黒問わず、無帽(宗教上又は医療上の理由がある場合を除く)、正面、上三分身、無背景(単色)、申請前6か月以内に撮影したもの
●サイズ
・運転免許証・運転経歴証明書 縦3.0㎝×横2.4㎝、縁なし
・国外運転免許証 縦5.0cm×横4.0cm、縁なし
●不適正な写真
・加工写真(アプリなどでの加工は不可)
・カラーコンタクト等の使用
・不鮮明、変色、傷、汚れなどのあるもの
・サングラス、マスクを使用していたり、変装したりして個人識別が容易でないもの
・合成写真または写真を修正しているもの
・写真専用紙で印刷していないもの
・写真をコピーしたもの
・グラデーションがあるもの
・洋服が見えず、裸に見えてしまうもの
■理想の免許証写真を撮るためのコツとは?
上記をクリアしていれば、スタジオでプロに撮ってもらった写真でも、セルフのスピード写真機で撮った写真でもOK。運転免許証の証明写真の料金は、スタジオでも1500円前後。プレミアム仕上げにしても2000円ぐらいが目安。プロに頼めば、首の傾きや目の開き方、服のずれなども指摘してもらえるし、プリントする前にチェックもさせてもらえるので安心。
また最近はセルフのスピード写真機も非常に優秀。撮り直しも出来て、「プレミアムモード」や「美肌モード」なども選べ、費用は1000円未満(800~900円)。撮影した写真データをスマホに保存できるタイプもあり、セルフだからこそ自分で納得できるまでゆっくり撮影することもできる。
さらにいえば、免許センターで撮影される写真の背景は、水色オンリーだが、上掲の通り単色であれば、グレーやブラウン、ピンクの背景だって大丈夫!!!
またきれいな写真を撮るためのコツもいくつかある。
・服装/服は白かベージュなどの明るい色で、薄手のものがいい。UネックやVネックで胸元が広い方がスッキリ見える。
・髪の毛/髪の毛はなるべく顔(輪郭)にかからないようにまとめておいた方が、明るいイメージになる。男性はしっかり髭を深剃りし、女性はナチュラルで薄いメイクで。
寝不足や疲れているときは、顔がむくんだり、表情が冴えないので、体調のいい日の午前中がおすすめ。
・白いハンカチ・白い紙を用意/スピード写真機で撮影するときは、座った状態で白いハンカチや白いB4ぐらいのコピー用紙などを太ももの上に載せておくと、顔の影が飛ばせて、肌色がより明るく写る。
・姿勢・表情/姿勢を正して、リラックスする。表情は難しいかもしれないが、撮り直しできるところで何度かトライしてみよう。
納得できる写真が撮れたら、あとは免許センターに持っていくだけ。更新手続きで、写真撮影エリアまで進んできたら、係の人に「この写真を使ってください」と手渡せばOK。
写真を持参する人はまだまだ少数派で、係の人も流れ作業で撮影しようとするので、なかなか言い出しにくいかもしれないが、流れに飲み込まれず、勇気を出して申し出ること。
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