ディーラー車検と整備工場 ユーザー代行車検の違いは何?


■それでも現時点でのディーラー車検は安心できる

不正が行われず、ユーザーも時間と費用を惜しみさえしなければ、ディーラー車検はやはり安心できる(Kawee@Adobe Stock)

 ではディーラーでの車検は信用ならないのか、と言えば現時点ではそんなことはない。

 ほとんどのクルマにおいて診断機による故障診断は正しい結果を導き出してくれるし、全国のディーラーメカニックは車検整備(点検項目が非常に多い24ヶ月点検)をキチンと施してくれるから、安心してクルマを走らせることができるだろう。

 それにディーラーで車検整備を受けた場合、部品や整備内容について一定期間(6ヵ月が一般的なようだ)の保証が付くことも大きなメリットだろう。

 ではディーラー以外の整備業者を利用するメリットは何であるかといえば、それは完全に費用の安さしかないだろう。人によっては、ディーラーに車検に出すと、愛車の査定額を算出されて、新車への買い替えを勧められるのが煩わしいと思うかもしれない。

 ともあれディーラー以外の自動車整備業者を車検で利用するのはコストパフォーマンスの追求しかない。それでもメンテナンスフリー化の影響で、クルマに問題がない高年式低走行であれば、問題は少ないハズだ。

 ただしユーザー代行車検や格安車検を謳っている業者のなかには、普通に車検を取得するだけなら謳い文句の通り低価格でも、部品交換などの作業が必要になった場合に結構な費用がプラスされる場合もある。ブレーキパッドなどの通常の消耗品なら車検用や中古車店用に激安の社外品が出回っている。

 けれども、そうした激安品のブレーキパッドは、とりあえず使えるものの真っ黒いブレーキダストが出て、ホイールを汚したり、ブレーキペダルへの踏力に対してあまり反応してくれない利き味の鈍い特性だったりと、安全面や走りの質、美観の面で問題があるものも多いので注意することだ。

 部品代が安くても、洗車の必要性が増えれば、それだけでもメリットは少なくなる。

 初年度から7年目以降あたりからは、メンテナンスフリーの恩恵はなくなるので、そのまま車検をパスすることはないと思っていたほうがいい。そうなると、どこに車検に出しても工賃や部品代はかかってくる。

 車検はユーザー代行車検で取得しても、後からディーラーで修理するのであれば、最初からディーラーで車検整備を行なってもらった方が、修理の工賃が安くなるので(点検整備との重複作業分が差し引かれる)、良く考えて利用することだ。

 ガソリンスタンドでも車検を請負っているところも多い。ガソリンスタンドではガソリンの割引券を特典として用意しているところもある。最近の燃料の高騰も、車検と合わせて考えて対策する方法もあるのだ。

■穴場は地元の整備工場 かかりつけ医のような馴じみの整備工場とつきあっていきたい

 穴場は地元の整備工場だ。どこの街にもある、昔からやっていそうな小さな整備工場や鈑金屋は、家族経営であることも多く、ディーラーのように人件費がかからないため、全体的に安価で親切に対応してくれる。

 輸入車であれば、老舗の整備工場やドイツ車専門など車種に合った整備工場に相談してみるのがいいだろう。部品交換が多いような7年目以降の車検でも、ディーラーに比べれば比較的安価に車検とメンテナンスを実現してくれる整備工場は少なくない。

 「車検に合格すればいい」のか「この先2年間安心して運転したいのか」。結局のところ、「車検制度をどのように捉えているかで、どこに車検を任せるかが変わってくる」、ということなのだ。

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