マツダが新たな高度運転支援技術発表!!「マツダらしさ」は自動運転時代に生き残れるか

■ドライバーにこの先訪れるであろうトラブルを検知

 マツダは、こうした人を守る高度な運転支援技術にも“らしさ”を求めました。マツダのこだわりである「人中心」の開発プロセスをMAZDA CO-PILOT CONCEPTに落とし込み、先々の技術進化や法整備を見据えたメニューが計画されています。

 繰り返しになりますが、MAZDA CO-PILOT CONCEPTではACC&LK機能と連携するものの、作動有無は問いません。また、一般道路での制御も考えたシステム設計がなされ、また、特別なスイッチ操作をすることなく、通常通りに運転操作を行なっているときから常に機能し続けている点が、EDSSを実装する既存の国産各モデルとの大きな違いです。

 なお、2021年に国内導入されたメルセデス・ベンツSクラスとCクラスには、EDSSに準拠した「アクティブエマージェンシーストップアシスト」の機能強化が行なわれ、MAZDA CO-PILOT CONCEPT1.0と同じく一般道路での制御が現時点で可能です。

 具体的なマツダらしさは、人を理解し、制御を開始するまでのプロセスに見て取れます。

 すでに国内外の各モデルで実用化されているドライバーの状態把握を目的とした「ドライバーモニターカメラ」では、カメラが捉えた映像からドライバーの視線や顔向きなどが検知され、同時にアクセルやブレーキ、ステアリングなどの各操作もモニタリングしながらドライバーが正常な運転ができているのか、眠気を感じているのかを総合的に判断します。

 こうした、「人の状態や操作からシステムが制御内容を判断する、これぞ人中心だ」という開発プロセスは、じつはすでに各自動車メーカーが採り入れています。

 当然ながらMAZDA CO-PILOT CONCEPTのシステム設計でも、こうしたフィードバック制御は導入されていますが、加えてMAZDA CO-PILOT CONCEPTではドライバーに、この先、訪れるであろう居眠り運転など危険な状態を独自のアルゴリズムで未来予測しながら、急病による身体的異常にはすぐさま反応し停止までの確実なシステム制御を研究しています。

 これは「ドライバー状態検知技術(異常予兆)」と言われる分野で、MAZDA CO-PILOT CONCEPTの核となる技術でもあります。

 運転操作はドライバーが意識的に行なうものであり、頭の動きは車両の挙動に伴って無意識的に行なわれ、視線の動きは意識的と無意識的の両方の側面があるとマツダでは定義し、このパラメーターの変化によって異常予兆を検知し判断することが可能だと言います。

 このうち人体の機能低下は意識的な部分、つまり運転操作や視線の動きに異常が最初に見られることから、このモニタリングにより脳の機能低下が早期に発見できる可能性が高まります。

 最終的に、こうした予兆の解析精度を向上させ、さらに制御に活かすことでドライバーに発生するであろう身体的な異常を早期に検知して事故の抑制を目指していく……、これがMAZDA CO-PILOT CONCEPTの全容です。

 なお、MAZDA CO-PILOT CONCEPTでは1.0や2.0、それぞれの枠組みの中でソフトウェアアップデートが行われます。また、ハードウェアの追加を伴うものの1.0→2.0への機能強化アップデートも想定されています。

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