■一概には言えないが「ベンツ以上」の項目も
続いてこちらは2019年度JNCAPの結果。1位となったのは登録車であるトヨタRAV4だが、それに0.2ポイント差で惜しくも2位となったのはここでも軽自動車、ホンダのN-WGNおよびN-WGNカスタムである。
前面衝突においてはRAV4のほうが1ポイントほど上だが、側面衝突に関してはRAV4とN-WGNは同点で、後面衝突頚部保護についてはむしろN-WGNのほうが若干上回っているというのがJNCAPの評価結果だ。
そのほか、デイズとeKの姉妹車軍団はこの年も(同じクルマなので当たり前だが)高点数を記録し、ダイハツのタントは12位に沈んだものの、フルラップ前面衝突と後面衝突頚部保護においては、いかにも頑丈そうなベンツのCクラスより高い数値をマークしている。
もちろん衝突安全性というのは何かと一概には言えない問題であり、旧世代の軽だと、大いに不安な部分はある。だが少なくとも「軽自動車は走る棺桶w」と、全部をひとまとめにしてバカにする態度は間違っている─ということだけは断言できるはずなのだ。つまり「ナメんなよ!」ということである。
■とはいえ……重いクルマとぶつかれば弾き飛ばされるのは軽だが
一部の軽が「メルセデス・ベンツのCクラスやフォルクスワーゲンのポロより衝突安全性能が高い」と評価されたのは事実だ。
だがそれはそれとして、重いモノと軽いモノがぶつかった時には、軽いほうが弾き飛ばされるというのも物理の真理。また大型トラックなどに突っ込まれた日には、軽だろうがロールスロイスだろうが致命傷となることに変わりはない。
言うまでもないことだが、いつだってひたすら「安全運転」を励行するのが、我々ドライバーの義務なのだ。
【画像ギャラリー】JNCAP(自動車アセスメント)安全性能評価『衝突安全性能評価の部』でトップ入りした軽(9枚)画像ギャラリー
コメント
コメントの使い方JNCAPは車重が軽量なほど有利な結果になります。しかし、実際の事故では自損事故の件数は低く、対車両との事故が過半数です。そのため、実際の事故形態件数を考慮するとハリアーより順位が上だからといって安全な軽自動車という訳ではありません。対車両との事故では軽自動車より車重が倍ある登録車が相手でもぺしゃんこになるリスクがあるということ。実際に死亡事故件数も普通車より軽自動車が多いのが現実です。