設定してないメーカーの理由とは!? クルマの寒冷地仕様はお得なのか?

■乗員の防寒対策も万全な日産

日産 ノート。日産の寒冷地仕様は安全性はもちろん、車内の乗員への寒さ対策も万全だ
日産 ノート。日産の寒冷地仕様は安全性はもちろん、車内の乗員への寒さ対策も万全だ

 日産車の寒冷地仕様車の主な変更は下記の通り。

・凍結防止としてLLCの濃度アップ(標準30%→寒冷地50%)
・始動性向上のためにバッテリー大型化とオルタネータ大型化
・暖房性能向上のために大型ヒーターを採用

 さらにセレナを例にもう少し詳しく見ると、下記の内容となっている。

・オートデュアルエアコン
・前席クイックコンフォートヒーター付きシート
・ステアリングヒーター
・PTC素子ヒーター(e-POWER車には標準装備)
・ヒーター付きドアミラー
・高濃度不凍液

 上記のオプション価格は8万4700円だ。

 ちなみに電気自動車のリーフにも寒冷地仕様があって、2代目 ZE1型の寒冷地仕様には下記の機能が装備される。

・後部座席ヒーター吹き出し口
・後部座席用シートヒーター(後席クッションヒーター)
・不凍液濃度アップ(50%)
・サイドターンランプ付き電動格納式リモコンカラードドアミラー
・ヒーター付きドアミラー

 電気自動車の場合は、空調のヒーターを使うと電力の消費がかなり進んでしまうので、ステアリングヒーターやシートヒーターをメインに使い、通常のヒーターはサブ的に使うのがおすすめ。そういう意味で寒冷地仕様の後部座席ヒーターは、寒冷地以外でも重宝するはず。

 なお電気自動車のヒーターは、冷却水が温まらなくても温風が出るので、室内全体の温まりはガソリン車よりも早い。そしてリーフの寒冷地仕様のオプション価格は、プラス2万7000円とかなりお得。

■雪や氷での車体破損も防止する三菱

三菱 RVR。三菱の寒冷地仕様はスノープロテクターなど車体の破損防止も考慮されている
三菱 RVR。三菱の寒冷地仕様はスノープロテクターなど車体の破損防止も考慮されている

 三菱自動車の寒冷地仕様は下記の内容だ。

●バッテリー容量アップ/強化バッテリー
●ヒーテッド ドアミラー
●スタートアップ ヒーター
●ヘビーデューティー ヒーター
●ワイパー ディアイサー
●スノープロテクター
●ヒューエル ライン ヒーター
●ラジエター シャッター
●エンジン アンダーカバー

 寒冷地仕様のオプションをつけると、標準車より3~5万円高くなるのが一般的。

 非寒冷地で寒冷地仕様車をオーダーしても、価格以外のデメリットはなく、バッテリーやオルタネーターに余裕がある分、バッタリー上がりの心配が少なくなるはず。

 電装品を多用する人なら、非寒冷地でも電気系に余裕のある寒冷地仕様を選ぶメリットはある。

 ただし、中古車の買い取り価格には、「寒冷地仕様」が反映されることはあまりない……。

 逆に、寒冷地仕様車を中古車で買う場合は、道路の凍結防止剤(塩カル)の影響で、下回りが錆びているクルマである可能性が高いので、じっくり点検してから購入しよう。

 なお、普段雪の降らない地域に住んでいて、帰省やスキーで、年に数回、雪国などに行く人であれば、とくに寒冷地仕様を選ぶ必要はない。

 しっかりスタッドレスに履き替えて、ウォッシャー液を濃い目に満タンにしておけばOK。気になる人はクーラントの濃度も点検しておけば万全だ。

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