■カウンタックは不滅のアイコンである
フェラーリを唯一絶対神とする大乗フェラーリ教開祖を名乗る私だが、実のところ、「カウンタックにはかなわない……」と、何度も痛感させられた。
10年前、敵を知るためにアニバーサリーを購入し、その破壊力を嫌というほど思い知った。カウンタックがそこにあるだけで、女性や子ども、老人は、フェラーリなど視界にすら入らなくなり、カウンタックに吸い寄せられるのだ! ショック!
まさに怪獣! この凄まじいばかりのオーラ! エンジンがどうだとか視界がこうだとか、そんなしちめんどくさいことは一切無関係。カウンタックのスタイリングが放つパワーで、すべてが吹っ飛んでしまう。
その時は、乗るとあまりにも疲れるので(笑)、半年で手放したが、昨年、再びアニバーサリーを購入し、その偉大さをもう一度思い知った。
カウンタックには、性能などというものは必要ない。ただそこにいるだけでいい。その形が、そのドアが、すべての雑念を木っ端微塵に吹き飛ばしてしまうから!
今後未来永劫、カウンタックを超える自動車デザインは誕生しないだろう。まさに不滅のアイコンである。敬礼!
(TEXT/清水草一)
【おまけ】1970年代から80年代のカウンタックのライバルたち
ミウラ等の登場によりスーパーカーという概念が1960年代後半に生まれ、1970年代になると群雄割拠の戦国時代に突入、最初の黄金期に。日本では漫画『サーキットの狼』がブームのきっかけとなった。
●フェラーリBB…1960年代のフェラーリは、フロントエンジン車が旗艦モデルだったが、それを打破したのが新世代のスーパーカーとして1971年に発表された、365GT4/BBだ。車名のBBはベルリネッタ・ボクサーを意味する。
●ポルシェ930ターボ…スーパーカーブーム全盛時、911はスポーツカー、930ターボはスーパーカーといったような解釈だった。今でもポルシェがスーパーカーとして語られるのは、930ターボが少年たちを熱狂させたから
●フェラーリF40…フェラーリ創業40周年の1987年にデビューした、スペチアーレ・フェラーリを代表するモデル。フェラーリ創業者であるエンツォ・フェラーリが、その生涯の最後に自身のポリシーを具現化したクルマと言われる
●ポルシェ959…当時のグループBホモロゲーションを取得するための限定生産モデル。フルタイム4WD、水冷ヘッド、可変ダンパー、複合素材ボディパネル、脱落防止機構付きタイヤといった、新しい技術が盛り込まれた
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