■全力回顧!! カウンタック半世紀の歩み
●1971年 LP500プロトティーポ誕生!
のちにカウンタックとなる、宇宙船のようなプロトタイプが初めてその姿を現わしたのは、1971年のこと。
LP500と名付けられたイエローのショーモデルは、カロッツェリア・ベルトーネ在籍時のマルチェロ・ガンディーニがデザインした。
ウェッジシェイプそのもののようなプロポーションや、上方に開くスイングアップドアといったセンセーショナルなディテールを採用しており、その姿から、北イタリア・ピエモンテ州の方言で「驚いた!」を意味するクンタッチ(=カウンタック)という車名で呼ばれることになった。
ランボルギーニではなく、ベルトーネのブースに展示されたカウンタックLP500は、その後、市販に向けての開発車両として使われ、最期はクラッシュテストに使用され、失われてしまった。
その設計があまりにも攻めすぎていたこともあり、LP500を実際に走らせると、モノコックボディの剛性不足や冷却不全によるオーバーヒートなどが発生。
市販型を生産するにあたり、チーフエンジニアのパオロ・スタンツァーニは、マルチチューブラーフレームの採用、冷却性能の向上、排気量の縮小といった改善を施した。
排気量3929cc/V12エンジンの最高出力も、375psに抑えられることになったが、発表された最高速度は、LP500と同じ300km/hのままだった。
スタンツァーニは、ガンディーニによるデザインを具現化し、ハンドリングを向上させるためにショートホイールベースにこだわった。
エンジンの前にトランスミッションとクラッチ、エンジンの後ろにデフを配置するという革新的な設計を行い、ミウラよりも50mm短い2450mmというホイールベースと、48:52という前後重量配分を実現。国産車で言えば、トヨタMR-Sと同じという、超ショートホイールベースだった。
●1974年 LP400発売!
カウンタック市販化への道は険しいものとなったが、1974年のジュネーブ・ショーでLP400の最終プロトタイプを公開。晴れて市販型のデリバリーが開始された。
カウンタックLP400は、デビュー当初こそ独自の先進性が強みとなったが、やがてライバルたちと比較して、旧態化が目立つようになった。
そこで1978年にフロントスポイラーとオーバーフェンダーを装着し、当時最新の超扁平タイヤを履かせたLP400Sを登場させ、さらに1982年には、排気量を4754ccまで拡大した5000S(LP500S)がデビュー。
●1978年 LP400Sでオバフェン化!
●1982年 5000Sで5リッター化!
●1985年 5000QVで4バルブ化!
各部のアップデートにより、新たな顧客を獲得することに成功したカウンタックは、1985年に排気量を5167ccに拡大し、エンジンヘッドを4バルブ化した5000QVに発展。
さらにクライスラー傘下となった1988年には、ランボルギーニ社の創立25周年を記念したカウンタック最終型「アニバーサリー」が登場した。
アニバーサリーは1990年に生産終了となり、後継モデルのディアブロにバトンタッチしたが、今年カウンタックのデビュー50周年を記念して、カウンタックLPI800-4が発表されたのでした!
(ここまでTEXT/清水草一)
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