日本列島に寒波が襲来、北日本から西日本の日本海側を中心に大雪が降り、山陰地方では記録的な大雪となり、今後も引き続き警戒が必要な状況だ。
首都圏のクルマユーザーはまだまだ大丈夫だと思っていないだろうか? 2018年2月に都心に大雪が降った時には積もった雪で坂道を登れず、後ろを押してもらっていたクルマや凍結した路面でスリップしていたクルマを多く見かけた。
そこで、本格的な冬将軍が到来した今、やっておけばよかった、うっかりしていた、とならないように、今やっておきたいクルマの冬対策、お勧めのグッズをモータージャーナリストの高根英幸氏が解説する。
文/高根英幸
写真/ベストカーweb編集部、Adobe Stock
■本格的な冬将軍到来! 覚えておきたい冬のメンテナンス
昨シーズンは年明けから首都圏は本格的に冷え込み始め、2月あたりが一番寒かった。
しかし、今年はクリスマスを過ぎたら早々と日本列島に大寒波が襲来。北日本~西日本の日本海側を中心に大雪が降った。山陰地方では観測史上最大の積雪になったそうだ。
寒気が強いため、28日以降も九州や四国、近畿中部や南部のほか、愛知県や三重県、岐阜県、長野県や静岡県など広い範囲で大雪が降る予報となっている。
さて、冬将軍が到来した今、クルマユーザーは何をすべきか? 関東地方、特に東京に住んでいるユーザーは、まだまだ大丈夫だとは思っていないだろうか?
とはいえ、メンテナンスフリー化が進んだ最近のクルマでは、首都圏以西では自動車メーカーが想定した品質を保てれば機械として性能を維持できる。ただし、寒冷地に遠出したり、一定期間を過ぎてメンテナンスを怠ったクルマでは、トラブルが起きる可能性も高まってくる。
最近の大多数のクルマ(旧車は別)のエンジンオイルは十分に低粘度だから、オイルの種類を季節によって替える必要はないといっていい。
汚れや劣化による粘度変化があれば、新しいエンジンオイルに交換して潤滑性能と冷却性能を取り戻してやることが重要だ。
クリーンディーゼル車は寒冷地へ行くのであれば、途中で給油して氷点が低い2号軽油、1号軽油を混ぜながら目的地へ向うようにしよう。
ちなみにガソリンも冬季は揮発しやすい冬用(というより夏に揮発しにくくしているのだが)に切り替えられているので、秋以降に給油していなければ寒冷地に着くまでに給油しておいたほうがいい。
クーラント液はスーパーLLCなど極めて長期に使えるものでも、徐々に性能は低下していく。寒冷地へ向う場合は使用しているLLCの原液を足して氷点を下げておこう。
もう一つの水性液体であるウィンドウウォッシャー液も、凍結に対する対策をしておくほうがいい。
タンク内のウォッシャー液を水で薄めて使っているなら、氷点が上がって凍結しやすくなっている。タンク内では凍らなくてもウィンドウに噴射した途端に凍ってしまうと、降雪時や氷点下での視界確保が難しくなって危険なこともある。
ほとんどのウォッシャー液は原液のまま使うとマイナス30℃くらいまで凍らないから、原液のまま足して氷点を下げておくといい。
オススメは撥水効果があり、純水使用で水アカ跡が残りにくいガラコのウォッシャー液だ。
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