コロナ禍で急増中! 実車を見ないでクルマを買うのは大丈夫なのか?

■ポイント1:カーセンサーnetやグーネットの「オンライン商談」を活用する

 筆者が過去にメルセデス・ベンツ SLKとルノー カングーの2台を実車を見ないまま購入した時代は、まだカーセンサーnetなどに「オンライン商談」の機能は実装されていなかった。

 しかし過日、仕事でオンライン商談の疑似体験をしてみたところ、これが本当に便利であるというか、「実際に販売店を訪問するのとそう大きな違いはない」ということがわかった。

 カーセンサーnetやグーネットのオンライン商談とは、サイトを通じて予約を取ると、しかるべき日時に販売店と自分のPCやスマホなどがオンラインでつながる。

 そして画面を通じてではあるが販売店担当者とさまざまな質疑応答を行い、そしてお目当ての車両の隅々までを見ることができ、契約も行える。というものだ。

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例としてボルボは、Zoomで新車のリモート相談が可能。セールスマンがタブレットを持ちながら後席の足元空間などを映してくれるので、ホームページでは見られない部分も確認できる

「画面越しでは重要なところがわからないのでは? 」という声もあると思うが、これが意外とそうでもない。画面越しではあっても販売店担当者の人柄や雰囲気、誠実さ(または不誠実さ)、知識や経験の有無などはけっこう伝わってくるもの。

■オンラインの方が「下回り」がよく見える!?

 そして中古車の細部についても、スマホの動画撮影機能を使いながら嫌というほど細部を見せてくれるので、実際に販売店を訪問して現車を見るのと大差はないのだ。

 ちなみにクルマの「下回り」は、暗い場所でも明るく撮れる最近のスマホを車両下回りのあちこちに突っ込んで撮影してくれるため、実は肉眼で見るよりオンラインのほうがわかりやすかったりもする。

オンライン商談でも、お店によってはちゃんと下回りも見せてくれる。ヒットして傷ついていないか、油脂類が漏れていないかなど確認しよう(Greg Brave@Adobe Stock)
オンライン商談でも、お店によってはちゃんと下回りも見せてくれる。ヒットして傷ついていないか、油脂類が漏れていないかなど確認しよう(Greg Brave@Adobe Stock)

 それでも、「とはいえ、しょせんは画面越しだから、本当のところはわからないんじゃないか? 」と懐疑的な方もいらっしゃるだろう。

 そのとおりである。オンラインでは「本当のところ」はわからない。

 だがよく考えてほしい。我々消費者は、仮に販売店を実際に訪問したところで「本当のところ」がわかるわけでもないのだ。

 お店の人が心の奥底で考えていることは対面したところでわからないし、エンジンや足回りの内部だって、訪問したからといって分解して見せてくれるわけでもない。

 そういった意味で、実際に訪問するのとオンライン商談の差は「ない」とは言わないが、「あまりない」とは言えるのだ。

 ただし中古車特有の「イヤなにおいの有無」については、画面越しではどうしたって確認できない。この問題をどうするべきかという点については後述する。

■ポイント2:高年式&低走行物件に狙いを絞る

 10年落ち以上のややマニアックな多走行車を、オンライン商談だけで選ぶのは正直やや難しい。

 だが「高年式な低走行物件」であれば、具体的には3年落ち/3万kmぐらいまでの中古車であれば、スペック(年式や走行距離、修復歴の有無、装備内容、ボディ色、そして価格)とオンライン商談でわかることだけで選んでしまっても、ほぼ問題ない場合が多い。

 なぜならば、最近の車は新車から3年/3万km程度では――もちろん例外はあるが――前オーナーがどう扱ったところで、そうそう大きな不具合など生じない。そのためそういった中古車は、ある意味「どこでどう買ってもだいたい同じ」と言えるからだ。

 例えば数年前に筆者の知人が、筆者に言わせれば「絶対に近寄りたくないタイプの中古車販売店」で、3年落ちのメルセデス・ベンツ Cクラスを購入した。その販売店は明らかに「売ったら売りっぱなし」系のお店で、購入後のアフターケアなどまったく期待できないタイプの販売店に見えたからだ。

Cクラスは仮に今から3年前だと、写真あたりの車両だ。走行距離3万キロだと、支払い総額は大体400万円くらいから
Cクラスは仮に今から3年前だと、写真あたりの車両だ。走行距離3万キロだと、支払い総額は大体400万円くらいから

 そのため筆者は「……あの店で買うのはやめといたほうが」と助言したのだが、知人は助言を無視し、安さに惹かれてそれを買った。

 あれから4年がたった今、知人とCクラスはどうしているか? 

 両車ともピンピンしている。何の問題もなく、型遅れにはなったがなかなかシュッとしているCクラスを、ほぼノートラブルで元気に走らせているのだ。

次ページは : ■ポイント3:超メジャー車種に狙いを絞る

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