■ポイント3:超メジャー車種に狙いを絞る
例えば全国で5台ぐらいしか流通していない希少車には、「相場」なんてのはあってないようなもの。
だが、例えば全国で1万台以上が流通しているスズキ ワゴンRの中古車は、個体それぞれの年式や走行距離、コンディション、ボディ色などによって、ほぼ自動的に「相場」が決まってくる。
数が多い=多くの販売店が売っている車種は、「この年式とコンディションなら、だいたいこのぐらいの売価でしょ」という線から大きく外れた価格を付けるとまったく売れないため、自動的に「似たような売価の個体は、コンディションもだいたい同じぐらい」ということになってくるのだ。
そのように「相場」が自動的に生成される超メジャー車種であれば、わざわざ時間を使って販売店まで行く必要はない。いや行ったほうがベターではあるのだが、「絶対に行かなくてはならない」ということもない。
筆者も、もしもスズキ X-90という希少珍車を買うなら全国の実車をくまなく見て回ると思うが、同じスズキのワゴンRを下駄的に使う目的で総額50万円ぐらいにて探すなら、時間を節約する意味で「リモート買い」を選択する可能性は高い。
■「悪臭の有無の確認」は「信頼できそうな販売店探し」が決め手
以上のとおり、
・高年式/低走行車または超メジャー車種に狙いを絞る
・カーセンサーnetなどの「リモート商談」機能をフル活用
・画面を通じて物件のコンディションと販売店の「お店柄」「お人柄」をしっかり確認する
という手順を踏めば、「中古車のリモート買い」もそう簡単に失敗するものではない。
ただしオンラインでは絶対に確認できないのが、中古車に特有の「車内にしみついたイヤなにおいの有無」だ。タバコのにおいについては「禁煙車」だけを検索対象とすることでおおむね回避できるが、それ以外の悪臭(強烈な化粧品臭やカビ臭、動物のにおいなど)は、禁煙車かどうかには限らないのがやっかいなところなのだ。
ここについては、リモート買いにおいては「販売店(の担当者)が言っていること」を信用するほかない。
「ところで車内のにおいはどうですか?」とオンラインで質問し、担当者の「ほぼありません」「ほんの少々のカビ臭は正直ありますが、気になるほどではないかと思います」「ややにおいがキツめなので、そこが気になる方は、この個体はおやめになったほうがいいでしょう」などの回答を、信じるほかないのだ。
そしてそのためにも、上で述べた「画面を通じて販売店の『お店柄』『お人柄』をしっかり確認する」という部分が非常に重要となってくる。
少なくとも18年以上はあるはずの人生経験のすべてを投入し、「この人が言ってることは信用に足るか? 」「この人が勤務している(または経営している)お店は信用できそうか? 」ということを、オンラインでのさまざまな会話や立ち居振る舞いなどから推測し、「たぶんOK! 」と思えた販売店でのみ、中古車を購入する。「嘘が多い……」と思ったなら、静かに立ち去る。
その見極め部分こそが、「中古車のリモート買い」における最終奥義といえるだろう。
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