今年18歳の車購入に変化!? 初めての車選び 3大注意点と成人年齢引き下げで変わること

国へ登録する資産は、その置き場所も必要

 国の資産として登録されるクルマは、その置き場所も厳格に決める必要がある。クルマの置き場所、つまり駐車場を確保することが自動車購入準備の2歩目だ。

 クルマの登録の際に必要な書類の一つが「車庫証明」である。購入したいクルマを保管できるだけの充分な広さが、その駐車場で確保できるかを調べるものだ。

 場所を確保したら、その土地を所有している人へ許可をもらい、「使用承諾書」を車庫証明提出時に添付する。駐車場が自分自身の所有する土地の場合は、使用承諾書にかわって、自分自身で自分の土地にクルマを置くことを認める「自認書」を添付すればいい。

 実印・印鑑証明・車庫証明が揃えば、あとはお金を工面して準備完了だ。これでクルマの準備は整った状態になる。好きなクルマを買いに、ショールームへ出かけよう。

成人年齢が変わるとクルマの購入手続きも変わるのか

18歳以上であればクルマの契約を一人で行えるようになったが、実質的には資力の問題から、今まで通り親権者の力を借りる必要がある(88studio-stock.adobe.com)
18歳以上であればクルマの契約を一人で行えるようになったが、実質的には資力の問題から、今まで通り親権者の力を借りる必要がある(88studio-stock.adobe.com)

 民法に規定されている成年年齢。これは、「一人で有効な契約をすることができる年齢」という意味と、「父母の親権に服さなくなる年齢」という2つの意味をもつ言葉だ。この成年年齢に達しない人のことを「未成年」と呼んでいる。

 2022年1月末現在、成年年齢は20歳だ。20歳以下の未成年者がクルマを購入する際には、必ず親権者の同意が必要となり、車両注文書や重要事項説明書へ、親権者からの署名・押印が求められる。これは未成年が「一人で有効な契約が行えない年齢」と定められていて、未成年が行った契約は親権者の同意がなかった場合、後から取り消すことができるためだ。

 しかし、2022年4月から民法が改正され、成年年齢が20歳から18歳へと変わる。これにより、様々な「契約」を18歳以上になれば結ぶことが可能だ。クルマの売買契約ももちろんできる。

 販売店へ民法改正について取材を行った。注文書の取り交わしから、自動車の登録・納車まで、18歳以上の人が手続きする場合には、全て一人で完結できるように、4月以降取り扱いを変更するという。高校生であっても18歳以上であれば、一人で車両の注文手続きを行い、契約できるようにするのが原則となるようだ。

 しかし、実際の売買契約に対しては慎重な姿勢を見せている。車両を注文してから、個々人の希望の仕様に合わせてクルマが生産され、登録・納車を迎える今の新車販売では、注文後(クルマが生産ラインに入ってから)キャンセルされるのが一番怖い。購入者が、充分な支払い能力を持ち、クルマを保有するに充分な人なのかを営業マンが見定めるのは、これまでもこれからも変わらない。

 また、ローンも契約はできるが、審査に通るかはまた別問題だ。返済能力が不十分な人に、5%以下の低利で数百万円のお金を貸し出すほど、日本の金融機関は甘くない。

 銀行で個人融資の担当をしていた筆者の肌感覚では、毎月の安定した収入があり、収入に対するローン返済額が収入の4分の1以下(返済比率25%以下)でなければ、マイカーローンの審査は通らない。18歳の高校生でも申込を行うことは出来るが、与信審査をクリアすることは難しいだろう。

 そうなると、充分な資力や返済能力のある人に、保証人(または連帯債務者)となってもらい、ローンの審査を通すほかない。この保証人になってくれるのは、父母であり、親権者だった人となるだろう。

 つまり、法律上は一人で行える「契約」になるが、実質的には資力の問題から、クルマのように何百万円もする大きな買い物となると、今まで通り親権者の力を借りることとなる。

 初めての大きな買い物がクルマという人も多いと思う。不安が大きいと思うが、充分な準備をし、一歩踏み出してもらいたい。初めての契約には困難がつきものだ。慣れないうちは一人で無理せず、先輩(大人・父母)の力を借りて、クルマを購入して欲しい。

【画像ギャラリー】18歳以上であれば一人で契約が可能に!! クルマ購入の押さえておきたいポイント(5枚)画像ギャラリー

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