運転者の義務「日常点検」やらないと危ないこれだけの理由

3分で簡単にできるクイック・カーチェック!!

 「そうはいっても、手間がかかるし」と言う方は多いだろう。だが案外、チェックすることはカンタンで、時間もさほどかからない。洗車のついで(若しくは余裕のあるとき)に、さっとできる、クイック・カーチェックをご紹介したい。

 まず、エンジンルーム内の点検で必要なのは、ブレーキ液の量、バッテリー液の量、ウインドーウォッシャ液の量、冷却水の量、エンジンオイルの量、この5項目だ。

 エンジンオイルのチェックはウエス(布)が必要となるが、それ以外は、ケースの外から液量をチェックできる(ウィンドーウォッシャ液は、蓋に空いた穴を塞いで蓋を引き抜くことで目視できるタイプが多い)。既定の範囲内に無ければ(特に減る側)、何らかの異常があって漏れ出した可能性がある。

 エンジンオイルの交換サイクルはメーカー推奨値(おおよそ5000km毎、シビアコンディションだと3000km毎など)をしっかり守るようにしよう。

 タイヤ周りも1分あればチェックができる。項目は、タイヤの亀裂や損傷の有無、空気圧、溝の深さだ。タイヤは新しくても徐々に空気がもれていくため、気がつくと、空気圧が下がっていることが多い。ガソリン補給(バッテリーEVなら充電待機中など)の際にスタンドでエアチェッカーを借りて、月イチ程度は圧力合わせをしてほしい。高速道路をよく利用する方であればなおさらだ。

 ランプ類の点灯や点滅のチェックも重要だ。最近のクルマはLEDの灯火が増えてきたので、あまり球切れというのは心配しなくてもよくなってきたが、球切れ以外のトラブルの可能性もゼロではないので、全てきちんと点灯するかどうかチェックしなくてはならない。

 また、外部のカバーにヒビや損傷がないかも確認してほしい。ヒビや割れなどは、状況によっては整備不良の対象となるからだ。

ゴムは時間が経過するだけで劣化が進む。あまり乗らない人でも定期的な点検が必要だ
ゴムは時間が経過するだけで劣化が進む。あまり乗らない人でも定期的な点検が必要だ

 普段、運転しているときにチェックできることもある。例えば、エンジンのかかり具合や異音、ブレーキの踏み残りしろ(効き具合)、駐車ブレーキの引きしろ(踏みしろ)、アイドリング中や走行中のエンジンの音(普段と違う異音が鳴っていないかなど)、ワイパーの拭き取り状態などだ。

 エンジンをかけた時に注意して音を聞き、普段と違う音を感じるようであれば、整備工場やディーラーに相談してほしい。大きなトラブルに発展する前に修理できれば、多額の出費を防げる可能性もある。

 またペダルの状態を確認しておくのも大切な点検だ。気づかないうちにペダル付近に物が落ちていたりすると、操作に支障が出て重大な事故にもつながりかねない。

ペダルの引っかかりがないか、フロアマットがずれてペダルに被っていないかなどを点検。ちょっとしたことが安全なドライブにつながる
ペダルの引っかかりがないか、フロアマットがずれてペダルに被っていないかなどを点検。ちょっとしたことが安全なドライブにつながる

事故を起こさないためにはまず、日常点検から!!

 こうした日常点検は、毎回の運転前にしなければならないわけではなく、「走行距離や運行時の状態などから判断した適切な時期に実施」とされている。各種警告システムが充実してきているとはいえ、人間の目や耳、鼻から得られる情報は大きい。専門知識が必要なわけでもなく、誰でもできる、簡単な点検ばかりだ。事故を起こさないためにはまず、日常点検から。ドライバーならばこれを忘れてはならい。

【画像ギャラリー】日常点検は法律で定められたドライバーの義務!! 点検項目をクイックチェック!!(12枚)画像ギャラリー

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