■まとめ――急がない運転
ここまで「ゴールド免許になる運転とは?」について述べてきたが、そこにはいくつかの法則性があると思う。
まずひとつは「急がない運転」。早く目的地に行きたいというのは人間の生きるための欲求だが、交通法規はそれを抑制する方向に向いている。だから、欲求に抗って法規を守ることは、どちらかといえば難しい。待てない運転はダメな運転だ。速い運転も、ゆっくりめな運転も両方できて、しかもクルマや感情を完全に制御できる人が「運転の上手い人」ではないだろうか。
次に「相手の性格を見極める」こと。人は歩いていても、すれ違う人の性質や性格を一瞬で読み解こうとするだろう。道路交通も同じで、「相手との間合い」が大切である。相手がどういう運転をするのか予測できてこそ、対処ができる。
最後に「注意力と知識」。人間には見落としもあれば、ミスもある。プロドライバーでもそうだ。だからいつも自重しなければならない。車間距離は高速道路では長いほうがいいが、市街地では短めのほうがいいと言った。この時はこう、この時はこうという風に、一見自明のようなことでも、状況によって答えが違ってくる。だから、クルマの運転は奥が深い。難しいからこそ、安全運転に挑戦する甲斐があるともいえる。
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