■トヨタスープラ(JZA80)
続いては、トヨタ80系スープラ。80系スープラも1993年に登場したモデルだが、1997年8月にこの世代のスープラとして最後のマイナーチェンジを行った。
マイナーチェンジのポイントは2JZ型3LターボエンジンがVVT-i化されたこと。最高出力は規制があったため280psのままだが、最大トルクはマイチェン前までの44.0kgmから46.0kgmまで向上している。
さらに、サスペンションには、REAS(リアス)と呼ばれるシステムを採用。
このサスペンションシステムは、左右のショックアブソーバーをオイルラインで結び、走行状況に応じて左右の減衰力差を発生させるというもの。トヨタとヤマハが共同開発し、クラウンやハイラックスにも採用された。
さらに、ボディ補強やエンジンの電子スロットルが変更されるなどの小変更が行われている。
現在、80系スープラの中古車は約47台流通していて、平均価格は約573万円。中古車の価格帯は約350万〜約1180万円。1997年8月のマイナーチェンジ以降の中古車は約22台流通していて、価格帯は約368万〜約1180万円。
ターボエンジンを搭載したRZ/RZ-Sの価格帯は約500万円からとなっており、今後はさらに値上がりする可能性は高い。
■三菱ランサーエボリューションIV
三菱がWRC(世界ラリー選手権)での黄金期を築いたモデルが、1996年8月に登場したランサーエボリューションIVだ。ベースモデルであるランサーのフルモデルチェンジによってランサーエボリューションも進化した。
搭載するエンジンの方向を左右反転させることで、ミッション内部に設けられていたカウンターシャフトと同じ役割をするインターミディエイトギヤを廃止。これにより駆動ロスが軽減され、レスポンスの大幅な向上を果たしている。
さらに、エンジンは鍛造ピストン、ツインスクロールターボを採用することにより、最高出力は280psまで向上している。そしてリアサスペンションには路面追従性を向上させるマルチリンク式サスペンションを採用した。
そして最大の特徴はGSRには左右後輪の駆動力を変化させ、旋回性能を飛躍的に向上させるAYC(アクティブ・ヨー・コントロール)を採用したことだ。また、最後の5ナンバーサイズボディのエボでもある。
現在、ランサーエボリューションIVの中古車は約13台流通していて、価格帯は約140万〜約376万円。平均価格は249万5000円となっている。各世代それぞれにファンのいるランエボだけに、今後の値動きは読みづらい。
■三菱パジェロエボリューション
4台目はエボリューション繋がりで、1997年9月に登場した三菱パジェロエボリューションをピックアップした。3ドアのショートボディは高剛性化と空力性能を向上させ、オフロード性能に磨きをかけている。
さらに、アルミニウムを採用し軽量化したボンネットは、エンジンの冷却効率を向上させるため、エアインテークを採用している。
またサスペンションは、フロント、リアともにダブルウィッシュボーン式を採用。当時4WD車としては珍しい四輪独立サスペンションを採用していた。
搭載するエンジンは、三菱独自の可変バルブタイミングリフト機構、可変吸気システムを採用した3.5LV型6気筒MIVECエンジン。組み合わされるトランスミッションは5速MTと5速ATで駆動方式は三菱独自のスーパーセレクト4WDを採用している。
現在、パジェロエボリューションの中古車は2台しか流通しておらず、価格は1台が約310万円、もう1台は「応談」だ。海外流出の前に絶滅の危機となっている。
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