■「全部Rモード」はSTOボンバーだ!
首都高を制限速度くらいで巡行しているぶんにはNISMOスペシャルエディションも俺の2008モデルも大きく変わらない。むしろ、乗り心地がソリッドで似ている感じだ。
東名高速に移り、クルーズコントロールを試したが、ACC機能はついておらず、ここまでは俺のGT-Rと変わらないとなんだか安心した。その一方で、いよいよ加速の誘惑に駆られてくる。
バァ〜ン! やっぱり違う。60km/hから100km/hの中間加速はステルスグレーの車体がまさにステルス戦闘機になったよう。俺がいまGT-R NISMOスペシャルエディションに乗っていることをみんなにアピールしたいぜ。
しかし、待て! まだまだ、コックピット下にあるトランスミッションやサスペンション、スタビリティコントロールの制御切り替えスイッチには、手を触れない。すべて「R」モードにすれば、どんな世界が待っているのだろう? そればかりを考え、小田原厚木道路を通過し、箱根ターンパイクに到着した。
いよいよ前座は終了。すべて「R」モードにして、こちらも頬をビンタし、気合を入れた。カタパルトに乗った戦闘機乗りはどんな気分なんだろう? 一瞬頭によぎったが、打ち消すようにアクセル全開!
バババッババッバ〜ハッハヤイ! ウォオオオオオオオオ〜ハヤすぎる! 5000回転から上のトルクの盛り上がりは、まさかの夢心地。7000回転まで突き抜けた。
自分で言うのもおかしいが、これは俺のSTOのさらに上をいく必殺技STOボンバー級だぜ! 俺はその加速に涙目になった! こんなに気持ちが高揚し、泣きそうになったのは橋本真也戦以来だ。
しかも、その接地感たるや上四方固めをきめたごとく、ビタリと遊びがない。乗り心地も雑味がなくなり、ハンドリングは正確無比。カーボンセラミックのブレーキは送襟締めのごとく鬼の利き。
すべてが緻密でムダがなく、張り詰めていながらドライバーはリラックスできる。そんな世界が広がっていた。完敗だ!
やっぱり32、34、35と小川軍のGT-R3台をもってしてもNISMOスペシャルエディションの魅力には及ばない。欲しい。ガレージに入れておきたい。俺の欲望は頂点に達していた。
【番外コラム】モンキーもセキネサイクルも! 乗り物大好き運転大好き!
小川道場の車庫には2008年モデルの35と2001年モデルの34、そして1992年式の32のGT-R3台のほか道場の社有車、ハイエース・コミューターが格納されている。そのほか、自転車やバイクが20台以上ある。
古いものならモンキーの初代モデルや古いカブ、パンヘッドハーレーの1950年式ハイドラグライドがあり、自転車もセキネサイクルからトレックのスポーツバイクまでいろいろある。乗り物バカというやつだが、やはり自分が乗らないとダメ。
GT-Rもそうだが、古いバイクはたまにエンジンをかけ、茅ケ崎の海岸をひとっ走りしてくることでコンディションを保っている。もちろん、モンキーなんかで走っていると恥ずかしいを超えてうれしいくらい注目され、ピースサインで応えているぜ!
【画像ギャラリー】時間無制限一本勝負!! 小川直也が日産 GT-R NISMOスペシャルエディションに挑む!!(21枚)画像ギャラリー
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