稼働停止から24年!! 復活が現実味を帯びてきた羽田稼働橋に迫る

■羽田トンネル工事で、う回路として復活なるか!

可動橋基部。ここを中心に回転して船舶の通過に対応する
可動橋基部。ここを中心に回転して船舶の通過に対応する

 現在、首都高は場所によって開通から50年近くが経過していることもあり、老朽化が深刻な課題となってきている。

 首都高速道路株式会社は、首都高構造物の現状や定期点検等を通じて得られた知見を踏まえ、将来にわたって首都高ネットワークを安全に機能させていくため、具体に実施すべき今後の大規模更新・修繕及び機能強化の取り組みについて検討するための委員会を設置。

 「首都高速道路の大規模更新・修繕 及び機能強化に関する技術検討委員会」として、昨年12月から議論をスタートしている。

 初回は現状とその対策方法が議論され、1月に行われた2回目の委員会では羽田トンネルを視察し、海水による劣化が進んでいることを確認している。具体的には、漏水や湧水、側壁の剥離、排煙設備の腐食などかなり深刻な状態だ。

 この時点で、「羽田可動橋をう回路として活用できないか」という案が出されている。そして、これらを踏まえた3回目の委員会では、羽田可動橋の活用に関するさらに具体的な案が提示された。

 その中には、羽田トンネルの日断面交通量は約10万台と多く、長期間の通行止めは社会的影響が大きいため、工事中はう回路の確保が必要であることから「運用停止中の羽田可動橋を活用し、大規模更新工事中のう回路とすることを検討」と、なんと羽田可動橋の再活用についてが明記されていた。

 さらに、「工事完了後はう回路を本線運用することにより、大規模更新後の羽田トンネルにおける渋滞緩和と維持管理性向上に資する取り組みを検討」と、本線運用として活用されることについても言及されている。

 一方で、工事終了後の運用については、「単純に再利用するのではなく、補強して拡幅する、あるいは現橋を撤去し、新橋に架け替えることも念頭に置く」とも書かれており、撤去し新たに架け替えとなる可能性もあるようだ。

 目まぐるしく変化する羽田空港周辺の地域。ちなみに、この羽田可動橋が架かっている海老取川は名前の通り、明治時代に芝エビが取れたことがそのまま名前の由来となっているそうだ。

 しかも、当時は浅瀬の対岸まで渡れるような川だったとのこと。当然ことながら現在の羽田トンネルや、可動橋のある風景とは全く異なる美観だったようだ。10年後には、可動橋が復活しているのか、または架け替えられて立派な橋となっているのか? 今後の動向に注目していきたい。

【画像ギャラリー】う回路として再活用!? 羽田空港近くの巨大な可動橋に復活の可能性が浮上!!(6枚)画像ギャラリー

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