【ネガポイント1】操作には慣れが必須! 誤操作が多い設計
そしてオットマンには、いくつかの落とし穴がある。一つ目は誤操作だ。新型ノア&ヴォクシーの例では、シートサイドに3つのレバー(シートスライド、リクライニング、オットマン用)があり、慣れが必要だ。そして初めて操作する人は、けっこういじる手動レバーを間違え、シートスライドさせるつもりがオットマンが出てしまった、リクライニングさせるつもりが、オットマンがビョーンと出た……なんこともある。筆者も新型ノア&ヴォクシーの初公開時、同じように何度か間違えたほどだ。
所有して、毎日のようにオットマンを出し入れしていればそんな誤操作はしないはずだが、果たして、毎日のようにオットマンを出し入れするのか?である。※テープライターで、どのレバーがなんの操作用なのかを記して貼っておけば親切だが・・・。
【ネガポイント2】操作&乗り降りが面倒……身体も不安定に
さらに、オットマンを出した状態だと、シートに座るのも、シートから立ち上がるのも面倒になる。もちろん、オットマンを格納すればいいのだが、そのための操作がひと手間、必要になってくる。
それに加えオットマンを最大限に出したとしても、前後席間距離の制約もあって、オットマンは完全に水平にはならないから、足を水平に伸ばせるカウチソファ的な姿勢、リラックス度までは得られないことになる。とはいえ、それでも十分に足元は広い。身長172cmの筆者の場合、新型ノア&ヴォクシーだと、超ストレート超ロングスライド時で最大600mmの膝周りスペースがあるのだ。むしろ、足がフロアについていたほうが、特にカーブ、山道、急ブレーキ時などでは、足のふんばりによって、体が安定するとも言える。
また、これは乗員の体型にもよるのだが、オットマンが格納されていることで、シート下の空間がなくなり、いわゆる着座時の足引き性が悪化することもある。結果、立ち上がりにくくなったりする。
その理由を分かりやすく説明すると、今、デスクチェアやダイニングの椅子に腰かけているとする。立ち上がるためには、やや足を手前に引かないと、立ち上がりにくいはずだ。足を前に投げ出していれば、立ち上がりにくくなる。それと同じように、クルマのシートも、特に足腰の弱った高齢者ともなれば、降車、立ち上がり性という点では、膝の位置に対して、足を手前側に引けることが、その容易性において重要になってくる。
どうせ買うなら選ぶべきだが、最後は使用頻度がキモ
あとは、そのクルマの所有期間に何回オットマンを出して使うのか? である。例えばアウトドア愛好家が停車した状態で、フラットシートアレンジするまでもなく、仮眠する機会がよくある、あるいはミニバンをワーケーションに使う・・・というなら、しばしの休息、リラックスタイムのためには有効だろう。
いずれにしても、新型ノア&ヴォクシーの「快適便利パッケージHigh」には、贅沢かつ冬はありがたい2列目席シートヒーター。そしてボックス型ミニバンには不可欠と思える両側ハンズフリーパワースライドドア。さらには任意の位置で止められ、バックドアを全開にすることなく荷物の出し入れがパワーで可能になる停止位置メモリー機能、バックドアを開ける際、バックドアが人に当たることがない車両サイドのパワーバックドアスイッチもセットで付く。そんなオットマンを含む「快適便利パッケージHigh」は、先進・便利装備自慢の新型ノア&ヴォクシーだけに、15万円前後の価格の上乗せになったとしても、選んで損はないと思える。
【画像ギャラリー】新型ノア/ヴォクシーの2列目シートに注目! アルファードをも脅かす超豪華仕様だ(10枚)画像ギャラリー











コメント
コメントの使い方笑えるクルマ