もはやGoogleマップで充分!? 岐路に立つカーナビの短所と未だに捨てがたいメリット

車載カーナビのメリット/デメリットは?

ダッシュボードに最初から組み込まれているので収まりが良く、画面も大きく見やすいケースが多い純正カーナビ
ダッシュボードに最初から組み込まれているので収まりが良く、画面も大きく見やすいケースが多い純正カーナビ

 車載カーナビにはメーカーの工場で装着する「メーカー(ライン)オプションモデル」とディーラーやカー用品店で装着できる「市販モデル」に大別される。

 昨今はカーナビ機能だけではなく、車載情報やADAS(先進運転支援システム)との連携も含めた複合モデルが主流になりつつある。

 通信等を活用することで外部からドライブに有益な情報を得ることもできる。これらやAV機能なども含めた統合的な「インフォテインメントシステム」として認知度も高まっているのだ。

 純正カーナビの場合、メリットとしては下記のとおり。

(1)専用設計なのでインパネ全体との親和性(マッチング)が高く、さらに大画面化もしやすい。
(2)前述したようにインフォテインメントシステムとして将来も含めたアップデートなどにより、さらに機能が増える可能性がある点や操作性の高さなどが大きなメリットだ。

 逆にデメリットとして、この2点が挙げられる。

(1)メーカーオプションの場合、全体的に価格が高くなる(標準装備の場合も上乗せしているので車両価格は高め)
(2)万が一、各種サービスが終了した場合、交換が難しい。

市販カーナビの場合のメリット/デメリットは?

 市販のメリットは純正のデメリット、またはその逆とも言われる場合がある。

 まずメリットとしては、これまで純正のメリットと言われてきた「大画面化」に関しては専用パーツを使うことやディスプレイを浮かせる構造を採用することで、それらが可能になり、その差は狭まっている。

 また全体的に純正より価格が安く、導入のハードルが低いこと。ドラレコやバックカメラなどニーズに合わせて徐々にアップグレードできる点などもメリットだろう。

 いっぽうで通信を活用した「テレマティクス技術」が使える市販メーカーはカロッツェリア(パイオニア)など限られたメーカーのみである。

 交通情報を取得し渋滞を回避する仕組みは昨今標準装備化されつつある「VICS-WIDE」でも利用可能だが、前述した純正のテレマティクス環境ははるかにそのうえを行っており、カロッツェリアの「スマートループ」以外は正直、普通の性能。純正の同機能には敵わない。

それではカーナビは無くなるのか?

 これに関しては未来予知なので何とも言えないが、カーナビ自体はなくならない。丁寧に言えば「カーナビ単体としての市場は縮小していくが、“カーナビ機能”はなくならない」ということである。

 前述したようにテレマティクスの進化は今後5G通信へ移行した際には将来の自動運転との連携も含め一気に進化する可能性を秘めている。

 ゆえに単体ではなく、統合されたシステムが必要となってくるわけで、現状におけるインフォテインメントシステムはその入口と考えて良いだろう。

【画像ギャラリー】カーナビ技術で世界をリードしてきたホンダが開始した新たな渋滞対策サービス(6枚)画像ギャラリー

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