■なかなか浸透しないネーミング 【のりもの・国名・地名編】
■東京さくらトラム(都電荒川線の愛称)
〈呼称の由来〉
今年4月に決定した、都内に唯一残る路面電車、都電荒川線の愛称。「沿線に桜の名所が多く、イメージに合っている」、「日本と東京を象徴する花で、外国人にも親しまれている」などの理由で決定。
〈編集部コメント〉
「チンチン電車」でいいと思います。出発進行時に鳴らすベルの音にちなんだ「チンチン電車」。昭和を偲ばせる、いい愛称でしょ?
■E電(元国鉄)
〈呼称の由来〉
1987年、日本国有鉄道民営化の際に、「国鉄電車」の略称「国電」に代わるものとして採用。が、大々的に普及活動を行ったにもかかわらず、結局浸透したのは「国鉄」の代替名称の「JR」だった。
〈編集部コメント〉
担当的には「E電」の響きが軽すぎたのではないかなーと考える。いい年したサラリーマンが使うには、「E電」はチト恥ずかしい。ちなみに名称の一般公募では「E電」は20位だった。なんでそんなん採用したの。
■オーストリー(オーストリア)
〈呼称の由来〉
元はモーツァルトなどを輩出した由緒正しきオーストリア(大丈夫ですよね? 南半球じゃなくて中央ヨーロッパですよ)。が、2006年10月に駐日オーストリア大使館商務部がオーストラリアとの混同を避けるため、国名の日本語表記をオーストリーにすると発表。
〈編集部コメント〉
オーストラリアと混同する、というのはよくわかるが、オーストリーもオーストリーでやっぱりまったくシックリこない。
■ジョージア(グルジア)
〈呼称の由来〉
黒海沿岸に位置し、1991年まではソ連の構成国だったグルジア。実は2015年4月に呼称をジョージアと改める法律が、日本で成立している。
〈編集部コメント〉
アメリカの州名やコーヒーの名前としてのほうがはるかに浸透している気がするが、実はグルジアと呼んでた国のほうが少数派だったらしい。
■バスケットボールストリート(センター街)
〈呼称の由来〉
スポーツ振興と青少年の健全育成を基本理念に2011年9月、渋谷センター街エリアのメイン通りを「バスケットボールストリート」と改称した。
〈編集部コメント〉
これはわりと浸透している気もする。ちなみにちゃんと由来もあって、「センター街は日本のバスケの聖地・国立代々木競技場第二体育館に通じる道だから」とのことである。それは知らなかった…。
■ 親富孝通り(親不孝通り)
〈呼称の由来〉
親不孝通りは、福岡の中央区天神地区にある通りの名。1976年に大手予備校が移転してきて、多くの予備校生がたむろするようになり「親不孝者ばかりくる」ことから、その名が付いたとされる。
1990年代後半に治安が悪化し、通りの名称にも問題があるとされ、2000年に「親富孝通り」に改称された。
〈編集部コメント〉
……んが、しかし。この親富孝通り、2015年頃から地元商店主の間で足の遠のいた若者を呼び戻そうと「親不孝通り」復活の動きが高まり、2017年2月に地元の協議会が名称復活を決定。浸透しない名前はやっぱりダメなのねという例。
■ダニエル・K・イノウエ国際空港(ホノルル国際空港)
〈呼称の由来〉
なんのことやらわからないかもしれないが、これはハワイ・オアフ島にあるホノルル国際空港の新名称。ちなみにダニエル・K・イノウエは、ハワイ州出身の日系アメリカ人初の連邦上院議員だった人物だ。
〈編集部コメント〉
2017年4月に改称。どう考えてもハワイ州最大の都市であるホノルルの名を冠していたほうがいい気がするが、決めるのはハワイ人なので、しょうがない。
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