おっさんリターンライダー急増中! ダックス GB350 ホーク11……久しぶりに乗るバイクはどれがいい?


■リターンライダーのバイク選びで考えるべきポイントとは?

 筆者もまさに1970年代に生まれ、高校時代はバイクマンガ「バリバリ伝説」にハマり、友人たちがホンダNSR250Rやヤマハの後方排気のTZR250など、今やお宝となった2ストロークのレーサーレプリカに乗っているのを羨ましくみていた口だった。

 1浪して大学に入学した夏に、中・高ずっと一緒だった親友が、塾講師のバイトに向かって原付バイクに乗っていてコンクリートミキサーの後輪に巻き込まれて亡くなり、それ以来バイクからは距離を置いていた。だが、バイクのことがずっと頭を離れず、2007年に普通自動二輪免許を、連続して大型二輪免許を取得し、念願のバイクオーナーになった。初めて自分で買ったバイクはMVアグスタのブルターレ910R。

わずかに手首に力を入れただけでもウイリーしそうになるぐらいアグレッシブな味付けのバイクで、筆者が何度も(物理的に)痛い目にあったMVアグスタブルターレ910R

 わずかに右手首に力を入れただけで振り落とされそうになるような、とてつもない暴れ馬で、冬の環八の陸橋のジョイント部分で不用意にアクセル開けたら滑って転んで膝を5針縫ったり、秋の日光に走りに行ったら雨が降ってきてタイトなコーナーでフロントブレーキかけすぎてコケたり、伊豆スカイラインの中速コーナーで曲がりきれずに側溝に落ちそうになったりと、リターンライダーにもありがちなことを一通り経験いたしました。

 2018年に「このまま何もせずに歳をとっていくと、目も悪くなり、体力も反射神経もなくなるので、一生のうちに一度は世界最高峰のスーパースポーツバイクに乗っておきたい」との思いからヤマハのYZF-R1に乗り換えた。

 アクセルを不用意に開けたら本当に目が回るぐらいの圧倒的な加速性能と、ガツンとブレーキかけても不安にならない接地感の良さをフルに活かせているとはとても言えないが、大きな怪我もなく、伊豆スカイラインや箱根ターンパイクではガチのバイク勢に煽られながら、ほぼ実用性のないバイクで幸せにバイクライフを過ごしている。

バイクはクルマと全く別次元の解放感を楽しみ、日本の四季を身体で味わうことができる

 そんな筆者から、これからリターンライダーを目指す方へのアドバイスは、筆者のようにいきなり大きなバイクではなく、乗って楽しく、それなりに実用性もある小さめのバイクからスタートすること。

 あまり認めたくはないが、我々オヤジ世代は、運動会の徒競走で転んでしまうように、自分の頭でイメージした通りに身体を動かす能力が低下している。かつてバイクに乗られていた方ほど、昔のイメージと自分が今できることには結構な差ができている可能性が高い。

 釈迦に説法かもしれないが、バイクは力が抜けていないと曲がらない乗り物だ。昔と同じ感覚でコーナーに飛び込んで「あれ、なんか違う」と感じて身体がこわばりセルフステアを邪魔したり、緊急回避のフルブレーキやシフトダウン操作ができなかったら大事故につながる。

 まずは復活の第一歩として、非力かもしれないが楽しい、軽排気量のバイクからステップアップして、最終的に自分が夢見ていたバイクにいくのがいいのではないかと思う。

■維持費が超安い割に家族みんなで楽しめる、原付二種のホンダDAX125

 まずはAT小型限定普通二輪免許以上があれば乗れる原付二種で、クラッチレスのホンダダックス125から始めてみてはいかがだろうか。昭和レトロ感あふれる愛嬌あるスタイリングだが、LEDヘッドライトやテールランプ、デジタルメーターも含め決して安っぽくはなく、所有する喜びも満たしてくれる。

 ABSもつき、足つきもいいので、後ろに奥様やお子様を乗せて走っても安心感が高く、子供が気に入ってくれて将来バイクの免許を取りたい、なんて言ってくれれば一緒に楽しめて夢のようだ。兄弟車のモンキー125は、二人乗りできない点が惜しい。

ある意味完全に趣味の世界なので、乗って楽しめるのも重要だが所有すること自体の喜びがあったり家族と楽しみを分かち合えるバイクを見つけたい

 原付二種は軽自動車税も年間2400円、自賠責も原付同様の2年で8850円。自動車重量税はなし。クルマの任意保険のファミリーバイク特約で保険もカバーできる。高速道路には乗れないが、原付の時速30km制限のフラストレーションからは解放される。

 燃費も時速60kmの一定速度で走った場合55.0km/リットルと、とてつもない数字となっている。ダックスのメーカー希望小売価格は44万円、維持費が本当に安く済むことで、最悪宝の持ち腐れで乗らなくなってしまってもダメージが最小限で済む割には、実際に乗って楽しめる可能性が極めて高い、復活の第一歩にふさわしいバイク。これで通勤したら会社のみんなに驚いてもらえること間違いなし。

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