今年も5月が納期限！　もし自動車税を払い忘れたら… 車によっても違う延滞金の仕組みと覚えておきたいポイント

　毎年5月初旬になるとやってくるのが、自動車税・軽自動車税の納付書。納付期限は原則として毎年5月末、2022年は5月31日の火曜日となります。

　クルマを登録抹消していないかぎり、払わなければならないものなので、速やかに支払ってしまう方が気は楽ですが、すぐさま現金を用意できなかったり、支払いを忘れてしまったり、ということもあるかと思います。

　もし、自動車税・軽自動車税を延滞してしまったら、どうなるのでしょうか。気を付けたいポイントを振り返りつつ、自動車税・軽自動車税の課題についても触れていきます。

文／吉川賢一
アイキャッチ写真／Kumi – stock.adobe.com
写真／東京都主税局、トヨタ、ホンダ、日産、マツダ、スバル、三菱、スズキ

毎年4月1日 クルマの課税対象が決まる日

　自動車税（種別割）は毎年4月1日を賦課期日、つまり4月1日時点でクルマを所有する者の住所へ、1年分の税金の前払い請求をする納付通知書が届きます。軽自動車税の賦課期日も同じく4月1日です。支払い先は国ではなく、自治体。自治体の一般財源として扱われますので、税金の用途はクルマ関連以外にも及びます。

　この課税額は、用途や総排気量によって変わるのはご存じのとおり。例えば、2019年10月1日以降に新車登録された自家用乗用車の場合だと、総排気量1リットル以下で2万5000円、1.5リットル超～2.0リットル以下は3万6000円となります。最高額は6リットル超のクラスで11万円。軽自動車税は、自家用乗用軽自動車の場合、一律1万800円とされています。

　2022年（令和4年）の納付期限は5月31日火曜日まで。銀行やコンビニエンスストアなど、振込用紙の裏側に書かれている納付場所であれば、何処でも納税が可能です。

年式の古いクルマは、重課対象に

　自動車税・軽自動車税は、新規登録から13年以上が経過したガソリン車やLPガス車はプラス15％の重課がなされます。車検証の初度登録年月欄に「平成20年3月」以前の年月の記載があるクルマが対象です。同様にディーゼル車は11年以上で15％の重課、軽自動車は13年以上でプラス20％（1万2900円）の重課となります。

　この重課は、ハイブリッド車やプラグインハイブリッド、バッテリーEV、天然ガス車などは対象外。環境負荷低減の目的に沿わないクルマには重課することで、環境負荷の低いクルマへ乗り換えを促進する制度ですが、次々と新車へ乗り換えていくことが環境にいいとは思えず、矛盾があるといえます。

　また、「自動車税種別割のグリーン化」という税制によって、軽課や免税されるパターンもあります。例えば、東京都独自の課税免除制度として、「ZEV（Zero Emission Vehicle）導入促進税制」というルールがあります。バッテリーEVや燃料電池車（水素燃料車）、プラグインハイブリッド車など、走行時に環境負荷が特に低いクルマへは、初回新規登録時の自動車税と、翌年度からの5年度分の自動車税が免税とする制度です。

　神奈川県では、取得翌年の自動車税が、バッテリーEVやプラグインハイブリッド車、天然ガス車などは、おおむね75％の軽課、ハイブリッド車やクリーンディーゼル車など、排ガスや燃費目標を満たしたクルマは、おおむね50～75％軽課となります。この辺りは、税制を決めている自治体によって変わりますので、新車購入時には自身の地域での減税額を、販売店の担当者からよく教えてもらうとよいでしょう。

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