海外専売なのに!? なぜか日本由来のネーミングを持つ不思議な限定車5選

■先代型86 Hakone Edition(TOYOTA USA)

2019年に北米で発売されたトヨタ86箱根エディション。日本で発売された「ブリティッシュグリーンリミテッド」とエクステリア的にはほぼ同じ
2019年に北米で発売されたトヨタ86箱根エディション。日本で発売された「ブリティッシュグリーンリミテッド」とエクステリア的にはほぼ同じ

 2019年4月に米国で発表されたのが、特別仕様車「86 Hakone Edition」だ。日本のクルマ好きの聖地であるワインディング「箱根ターンパイク」をリスペクトした仕様だ。

 2020年モデルの「GT」をベースに、専用色「Hakone green」のボディカラーにブロンズカラーの17インチアルミホイールを組み合わせたもの。インテリアでは、タンとブラックのアルカンターラシートやタンカラーのステッチなどが施されている。

 このグリーン外装とタンカラー内装の仕様を見て、ピンときた読者も多いはず。そう、日本で期間限定発売された特別仕様車「GTブリティシュグリーンリミテッド」にそっくりなのだ。こちらも2019年2月の発表とタイミングもピタリと重なる。同一仕様のコンセプト違いと見ていいだろう。

 ただ、日本仕様と異なるのは、標準仕様の17インチをブロンズカラー化していること。専用オプションとなる「ハイパフォーマンスパッケージ」も非設定だったことにある。その代わり、専用トランクカーペットやキーカバーなどが備わるなど、日本仕様とは異なる部分もあったようだ。ちなみに、日本仕様ではグリーンのボディカラーを「ブリティッシュグリーン」と呼んでいた。

■スバルWRX Raiu Edition(SUBARU CANADA)

2018年にスバルカナダから発売されたWRX雷雨エディション。スバルカナダではWRX初めての限定モデルとなる
2018年にスバルカナダから発売されたWRX雷雨エディション。スバルカナダではWRX初めての限定モデルとなる

 スバル車の人気が高い北米だが、カナダ地域限定で2018年8月に発表されたのが、「WRX雷雨エディション」だ。最大の特徴は、カタログ色にはないクールグレーカーキのボディカラーだ。日本では、先代レヴォーグや現行スバルXVなどで使われているカラーだが、WRX STIのコンプリートカー、S208のニュルブルクリンクパッケージ専用色として設定されていることからも、スポーティさも表現できるカラーといえる。

 ベースとなるのは、WRXの最上級グレード「スポーツテックRS」。6速MT仕様であるが、エンジンは、FA20型直噴ターボを搭載しており、「先代型WRX S4」のMT仕様と捉えてもらえばいい。

 エクステリアには、STIのフロントリップ、サイドシル、リアサイドスポイラーを装着。アルミホイールも、ガンメタ塗装の18インチとなる。さらに内外装にはブラックのアクセントを取り入れているのも特徴だ。走りの面では、ショートストロークシフターが採用されているのも、雷雨の名にふさわしいドライバーへの刺激ポイントだった。限定数は100台とされた。

■スバルWRX STI Kanrai Edition(SUBARU CANADA)

2020年にスバルカナダから発売されたWRX STI寒雷エディション。セラミックホワイトの外装色とネーミングから冬の稲妻をイメージさせるこのモデルは75台の限定販売であった
2020年にスバルカナダから発売されたWRX STI寒雷エディション。セラミックホワイトの外装色とネーミングから冬の稲妻をイメージさせるこのモデルは75台の限定販売であった

 SUBARU CANADAは、WRX STIでも特別仕様を2020年3月に投入。2018年の雷シリーズの第2弾を「寒雷(かんらい)エディション」と名づけた。STIの刺激的な走りと雪を連想させるボディカラー「セラミックホワイト」、オールシーズンで活躍できる機動性などに由来するようだ。

 内容もしっかりアップデートされており、STIチューニングのビルシュタイン製パフォーマンスサスペンション、ミシュランパイロットスポーツ2とブロンズ塗装の19インチ鍛造BBS製アルミホイールの組み合わせを標準化。

 フロント6ポッド&リヤ4ポッドのブレンボ製ブレーキシステムは、クロスドリルローターに変更され、キャリパーもシルバー塗装仕上げとなる。さらに軽量化のために、スペアタイヤを削除し、リペアキットを積む。

 外観では、ブラックのトランクリップ、バッチ、ミラーキャップ、シャークフィンアンテナをアクセントに取り入れて全体の印象を引き締める。また、グリルはSTIのイメージカラー「チェリーレッド」のアクセントが加えられている。かなりクールな仕様なので、日本でも受け入れられたことだろう。こちらは75台限定とされていた。

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