北米の車両販売において常にトップ3を独占するのが、フルサイズピックアップである。そのピックアップだが、2020年代に入ってもさらにモンスター化は止まらない。そんななかベンツの名門チューナーでさえ、ハイパワーピックアップをアメリカ市場に投入するなどホットな話題には事欠かない。
そこで、日本にあまりなじみのないディープな北米フルサイズピックアップの実態や魅力について触れていきたい
文/石川真禧照、写真/フォード、GM、ステランティス、トヨタ
【画像ギャラリー】北米の定番!! ワイルドでハッピーなスポーツピックアップモデル大集合!(15枚)画像ギャラリー■ ブラバスからはメルセデスAMG Gクラスベースのピックアップが登場
主にメルセデスAMGのクルマをベースにさらにチューニングしたスーパースポーツを製作しているブラバスが、AMG G63をベースにスーパーピックアップを発表した。Gクラスといえば、オフロードSUV。ワゴン形状のクルマだが、ブラバス800XLPはリアドアのうしろからボディを切り、荷台としている。つまりトラックにしたのだ。
AMGをベースにしたトラック? といぶかる人もいるかもしれない。しかし、実は乗用ユースを目的としたピックアップトラックは世界的なマニアが存在するカテゴリーなのだ。
Gクラスワゴンのボディ後部の屋根と車体を切り取って荷台にしてしまうなんて、カワイイもの。グーグルで「ロールスロイスのピックアップ」と検索すれば新旧ロールスロイスのトランク部分やリアシート部分からトラックの荷台に改造したクルマがゴロゴロ出てくる。
■北米市場での売り上げ上位はフルサイズピックアップモデルの独壇場なのだ
ロールスロイスだけではない。フェラーリやベントレーにもピックアップは存在している。それだけピックアップマニアが多いということなのだ。
ベースになるピックアップだって、「リアに荷台を付けたトラックなんて、マイナーな存在」と悔ってはいけない。
例えば、北米市場の販売台数ベスト5を調べてみると、2021年は1位がフォードF150で72万6004台、2位はダッジラムで56万9788台、3位はシボレーシルバラードで52万9765台。これがベスト3。4位にはトヨタRAV4、5位にホンダCR-Vが入っている。RAV4とCR-Vは日本でもおなじみのSUVということはわかる。
では1位のフォードF150や2位のダッジラム、3位のシボレーシルバラードというのはどのようなクルマなのだろうか。
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