【中古プリウス検討者必見】ハイブリッドの中古は走行距離が問題じゃない!? 見るべきポイントをプロが伝授

■走行距離が短きゃいいってもんじゃない!! 極端に走っていない個体は劣化している可能性大

 ではそんな駆動用バッテリーの劣化が進んでいる車両を掴まないために、中古のハイブリッド車を狙う際に注意するべきポイントをチェックしてみたい。走行距離に注目したいが、低走行だから良いワケではない

 駆動用バッテリーが劣化する大きな原因は、充電と放電を繰り返すことであり、当然ながら走行距離が進めば進むほど劣化している可能性が高くなる。もちろん乗り方などにもよって劣化の速度は違ってくるが、10万kmを超えた車両は劣化が進んでいる可能性が高いと言えるだろう。

 では距離が少ない中古車であれば安心なのかというと、実はそうでもない。短い距離でも定期的に走行されていた車両であればそこまで問題ないのだが、あまりに長期間動かない状態が続くとバッテリーの劣化が進んでしまうのだ。

 とあるハイブリッド車の取扱説明書には「バッテリーの性能を維持するために、少なくとも3か月に一度、30分以上走行をしてください」と記載されていることからも分かるように、年式よりも極端に走行距離の少ない車両も注意が必要というのは意外な落とし穴となっている。

■安心してハイブリッドを味わうなら認定中古車が段違いでイイ!!

駆動用バッテリーの劣化という問題を抱えるハイブリッド中古車はディーラーで扱う認定中古車が安心だ(stocksolutions@AdobeStock)
駆動用バッテリーの劣化という問題を抱えるハイブリッド中古車はディーラーで扱う認定中古車が安心だ(stocksolutions@AdobeStock)

 同じ年式、同じ走行距離の同一グレードであっても、過去のオーナーの乗り方によって状態がまちまちなのが中古車であり、それはハイブリッド車でなくても同じこと。そのため、万全を期すのであれば、ディーラー系中古車の保証付き車両が安心と言えるだろう。

 ほとんどの認定中古車は1年保証が備わっており、追加で費用を支払うことで保証期間を2年や3年へと延長することもできる。

 その費用は決して少額ではないものの、駆動用バッテリーがダメになったとしたら余裕で元が取れる金額であり、当然駆動用バッテリー以外のトラブルも保証してくれるので、長く安心して乗りたいと考えるのであれば、付けないという選択肢はない。

 また、認定中古車の中にはバッテリーの現状をしっかりチェックし、一定以上の劣化が見られる車両に関してはそもそも店頭に並べないという判断をしているところもあるため、安心感が段違いなのだ。

■低予算で買うなら交換済みのクルマを! リビルド品でも大きな問題なし

 予算の都合で過走行のハイブリッド車を狙うのであれば、駆動用バッテリー交換済をうたっている車両を狙うというのもひとつの手段。過走行であっても店頭に並ぶということは、距離の割には内外装の状態が良いものが多く、低価格かつバッテリーが交換されているのであれば買い得感も高い。

 この場合、多くはリビルドバッテリー(再生品)が使用されることになるが、よほどの粗悪品出ない限り初期不良に対する保証がバッテリーに備わっているため、不具合のある状態のまま納車されるケースはほぼないと考えられるので安心して欲しい。

 一般的な中古車とは異なり、見た目や走行距離だけではなかなか状態の判断が難しい駆動用バッテリーだけに、信頼できる販売店や手厚い保証の有無なども含めてクルマ選びをしたいところである。

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