■保安基準に適応させて個性をさらに強烈アピール!
クルマをカスタムすることで個性がアピールできることは自明で、「他人と被った」という残念な思いをしなくて済む。そしてなにより車への愛着が深まり、カーライフがより一層楽しいものになるのは間違いない。
しかし、以下のようなパーツは、気をつけないと保安基準に不適合となり、安全面でも問題になる可能性があるパーツがあることを覚えておこう。
●牽引フック ~レーシングカー的な雰囲気を演出できるが出っ張り過ぎに注意~
牽引フックはノーマルでも装備されているが、普段はバンパーの奥に隠れていて、いざというときにバンパーに設けられた穴からフックをネジのように差し込んで使用する。この部分に、レーシングカー風の牽引フックを常時見えるように取り付けるのが牽引フックカスタムで、サーキットなどクローズドコースでスポーツ走行をする場合には装着が義務付けられていることから、スポーツカーなどでは装着した車両をよく見かける。
車載されている標準品ではなく、形状やカラーがいろいろある社外品に変えるわけだが、牽引という機能以外に、フロント(またはリヤ)まわりにアクセントを与えるという効果があるので、ドレスアップアイテムとして選ぶオーナーも少なくない。
注意点としては、道路運送車両の保安基準 第18条にある、「車体の外形には鋭い突起がないこと」に従い、取り付けはバンパーより全長±3cm、全幅が±2cm、全高±4cmの範囲に収まっていること。ただし、リベットや溶接による取り付けは不可となっている。
●マフラーカッター ~リアビューをスポーティに演出するなんちゃってマフラーパーツ~
マフラーの先端部分に取り付けるパーツで、メッキ調の素材で高級感を演出したり、大口径タイプで存在感をアピールできることから、今どきはノーマル車でも装着されたり、純正オプションとして設定されることもある。
錆からマフラーを保護するという役割もあるが、やはりドレスアップアイテムとして選ばれることが多い。取り付けもマフラーにかぶせるだけという手軽さで、ドレスアップパーツのなかでもコストパフォーマンスの高さは群を抜いている。
装着することに違法性はなく、装着状態で車検にも通る。ただし、高さはマフラーカッター最下部が地上から90mm以上で、車体の最後部からの突出は10mm以内であることが条件。
10mmはみ出してしまう場合は、マフラー先端に丸みがついていて2.5mm以上の曲率半径があれば問題ないとされているが、極端に車枠をはみ出している場合は危険物とみなされる場合があるので注意が必要だ。ちなみにマフラーカッターをつけても排気音は変わらない。
●カナード ~空力効果が得られるエアロパーツは危険と紙一重~
カナードとは、フロントバンパーの両脇に装着する板状のパーツのことで、これによって、フロントまわりの空力効果をもたらしてダウンフォース(押さえつける力)を稼ぐことができる。高い速度域でより効果を発揮するため、高速走行時の安定性が増したり、フロントの挙動がクイックにできることが期待できるので、サーキットでは高速コーナー入り口での回頭性の向上に大きく貢献する。
これも取り付けに際して保安基準はないが、カナードは突起物にあたるため、歩行者や自転車を保護する目的で、道路運送車両の保安基準 第18条に適合しなければ車検に通らない。もちろん、傍目に見て鋭く尖っている形状の物は公道での使用は厳禁だ。
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