世界的に見て日本はドアミラー化はかなり遅かった。当時の法規制などが最大の要因であったが、今や自家用車のほとんどがサイドミラーを採用している。だが、タクシーは別でほぼすべての車両が未だフェンダーミラーなのだ。
30型セドリックやコンフォートならまだしも、JPNタクシーですら同様なのだ。もう21世紀になって20余念も経つのに一体なんでよ……。
文:永田恵一/TOYOTA
【画像ギャラリー】現在もフェンダーミラー仕様のJPNタクシーを画像でチェック(13枚)画像ギャラリー■もはや絶滅危惧種!! 新車で買えるフェンダーミラー車はJPNタクシーだけ
ドアミラーの解禁が遅かった日本だが、それでも1990年代になるとフェンダーミラー車を見ることほとんどなくなっていた。あるとすれば1980年代前半までのクルマか公用車&タクシーくらいになり、現在はセダンのタクシーでもフェンダーミラーは減る一方だ。
しかし、その中でもトヨタのタクシー専用車である2017年登場のJPNタクシーは未だフェンダーミラーを採用しているのだ。
ここでは2年ほど前までフェンダーミラーの先代センチュリーに乗っていた筆者がミラーの移り変わりを振り返り、フェンダーミラーの○と×やJPNタクシーが採用した意義をを考えてみた。
■欧米と日本は20年も差が! とにかくドアミラー解禁が超絶遅かった
自動車黎明期の後方確認用ミラーはフェンダーに装着されていたが、欧米では1960年代からドアミラーが主流となっていた。しかし、日本の法規ではフロントノーズのない1BOXカーやトラック以外、ドアミラーはなかなか認められなかった。
それでも日本でドアミラーが認められないのは海外メーカーから「非関税障壁だ」という批判があったこともあり、輸入車では1977年頃からドアミラーが解禁。日本車も1983年からドアミラーが認可されるようになった。
ドアミラーが認可されると1983年5月登場の日産パルサーエクサターボを皮切りに、ドアミラーを想定していた既存車を含め一気に普及した。
ドアミラーの解禁後もフェンダーミラー仕様を設定するモデルはあったが、それも徐々に減り、オーナーカーで設定があったのは2000年登場のトヨタセルシオの3代目モデルや2001年登場の日産シーマの4代目モデルあたりが最後となった。
その後フェンダーミラー仕様はトヨタコンフォートや日産セドリックセダンといったタクシーに使われるモデルと2代目モデルまでのトヨタセンチュリーに残ったくらいで、現在フェンダーミラー仕様があるのはJPNタクシーだけである。
コメント
コメントの使い方実際運転すると死角が多くてびっくりしますよ
ただでさえ太いBピラー、車道から横断歩道へ入ってくる自転車など見えないことが多々
いろんなタクシー会社が補助ミラー付けたり対策しなきゃいけないくらいこの車は死角が多い
左折巻き込みの事故がほんと増えました
最近km社は倍くらいのサイズのミラーに付け替えてたりして、正直羨ましいです
安全性を捨ててまで必要な乗客への配慮が必要なのか疑問