最低限のメンテで車齢が変わる ! 新車から10年以上長く乗るための5つのターニングポイント

■10年以上乗るためのターニングポイント4/真夏の時期

 エンジンオイル/エンジンの温度がただでさえ高まりがちな夏場、渋滞のノロノロ運転という状況はオイルへの負担が確実に増す。そんな状況下、オイル量が少なかったり、劣化したオイルでは満足な潤滑が行えないため、エンジンの回りが重くなったりアイドリングが不安定に、オーバーヒートの要因にもなるので要注意!

 長距離ドライブなどで、長時間の渋滞に巻き込まれる可能性があるときは、出かける前に最低限オイル量のチェックくらいはするべきで、もしもオイル交換を怠っていたなら出発前に交換したい。

 冷却水/性能向上が著しい近年のクルマはオーバーヒートを起こし難くなっている。しかも、8年間交換不要の超・長寿命なスーパーLLCの普及によって冷却水もメンテナンスフリー化しつつある。が、乗りっぱなしで、必要最低限の日常メンテすら怠っていたとしたら、この限りではない。

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: bd9d515f991296300191352f89711810-600x400.jpeg
最近は冷却水の必要交換頻度も減少してきている。ただ、例えば鋳鉄ブロックのエンジンを使用したクルマで同じことをやると錆が発生してしまうこともあるので、自分のクルマがどのくらいの交換頻度であるべきかはしっかりおさえよう(nikkytok@Adobe Stock)

 特に夏場は注意が必要だ。蒸発量が増えるため正常な状態でも冷却水が減る可能性が高まるので、冷却水量のチェックだけは確実に行っておきたい。

 バッテリー/バッテリーは内蔵された極板とバッテリー液(電解液)の間に生じる化学反応で電気を貯めたり放出したりしている。外気温度が高まる夏場、その充・放電に伴う化学反応が必要以上(液温度25℃で容量100%)に活発になり、放電しやすくなる。

 外気の温度が34℃の夏日にはエンジンルーム内に置かれたバッテリー液の液温は50℃にまで達するからで、渋滞路でのアイドリング時には発電量が消費電力を補いきれず、放電する一方の状態になりやすく、最悪、走行中にバッテリー上がりを起こすことも。

 バッテリーケース上面には、コンデションを目視確認できるインジケーターが設置されているので、定期的にチェックを! そして、もしも「良好」以外の表示だったらプロに点検を依頼したい。

■10年以上乗るためのターニングポイント5/冬の時期

 バッテリー/気温が下がると動植物の動きが鈍くなるように、冬場はバッテリー内部の化学反応の活性化が鈍ることで充・放電能力が低下。電気を取り出しにくくなる。

 しかも、始動時に要求される電力は暖かい季節より高まるため、バッテリーターミナルの締め付けの緩みといった些細なトラブルが始動不良の原因となるので注意! 指でつまんで左右に抉ったとき微動だにしなければ問題ないが、ほんの僅かでも動くようなら注意! 側面の固定ナットをキッチリ増し締めしておきたい。

 タイヤ/空気は熱で膨張するため、タイヤが冷えた状態と暖まった状態とでは空気圧は異なる数値を示す。このため、空気圧の測定は走行前の冷えたときに行うのが原則で、外気温が高い夏場に空気圧を調整して以降、まったくの手付かずだった場合、かなり危険な領域まで空気圧が低下している可能性がある。

 空気圧は正常な状態でも自然に低下する。そこに気温の低下による目減りというダブルパンチが加わるからだ。規定値より低下するとタイヤ本来の形状を維持できなくなるため、偏摩耗の原因やハイドロプレーニングを起こしやすくなって危険。

 さらに、接地面積の増大で異物を咬みやすくもなる。「自然に目減りする空気圧によって形状を維持する」というタイヤの構造上、いかにメンテナンスフリーが進もうとも空気圧チェックは欠かすことができない重要メンテナンスの1つ。くれぐれも注意したい。


【画像ギャラリー】10年長く乗りたいなら最低限すべきメンテナンスはこれだ!(8枚)画像ギャラリー

新車不足で人気沸騰! 欲しい車を中古車でさがす ≫

最新号

あのトヨタスターレットが再び公道に舞い降りる!? 日産×ホンダ協業分析など新社会人も楽しめるゾ「ベストカー5月10日号」

あのトヨタスターレットが再び公道に舞い降りる!? 日産×ホンダ協業分析など新社会人も楽しめるゾ「ベストカー5月10日号」

トヨタの韋駄天が覚醒する! 6代目NEWスターレットのSCOOP情報をはじめ、BC的らしく高級車を大解剖。さらに日産・ホンダの協業分析、そして日向坂46の富田鈴花さんがベストカーに登場! 新社会人もベテランビジネスマンまで、誰もが楽しめるベストカー5月10日号、好評発売中!